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投稿日: 2018.05.29 07:15
更新日: 2018.05.29 10:48

グローバルMX-5カップ レーサー鹿島レポート<後編>


国内レース他 | グローバルMX-5カップ レーサー鹿島レポート<後編>

“GLOBAL MX-5 CUPで、“世界”とつながる。

“世界につながる”「GLOBAL MX-5 CUP JAPAN」は2年目のシーズンへ
“世界につながる”「GLOBAL MX-5 CUP JAPAN」は2年目のシーズンへ

 前回は、マツダがアメリカで展開しているドライバー育成プログラム、アメリカ最高峰の「INDY500」を頂点とする「MAZDA ROAD TO INDY」、「デイトナ24時間」をはじめとするスポーツカー耐久シリーズ「IMSA」を目指す「MAZDA ROAD TO 24」と「GLOBAL MX-5 CUP」北米シリーズの関係を中心にお届けしたが、今回は日本で開催されている「GLOBAL MX-5 CUP JAPAN」も含み、シリーズの意義と全体像を紹介する。

「GLOBAL MX-5 CUP JAPAN」は、“世界とつながる”レースである。国内5カ所の国際サーキット(スポーツランドSUGO、ツインリンクもてぎ、鈴鹿サーキット、岡山国際サーキット、富士スピードウェイ)で年間5戦が行われ、シリーズチャンピオンとランキング2位のドライバーには、11月にフロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで開催される「世界一決定戦」への出場資格が与えられる。

 米国シリーズの上位ランカーのほか、ヨーロッパからも猛者が集まる「世界一決定戦」を制したドライバーには、7万5000ドルの賞金と栄誉が与えられる。賞金もさることながら、全員が同じ仕様、イコールコンディションのレースカーで戦ったリザルトは、そのままテクニックと勝負強さの証明書となる。

 2000ccのスカイアクティブ・エンジンを搭載した北米仕様のMX-5(日本名:ロードスター)をベースに、サスペンション、ブレーキなどをレース用にアップグレード、ロールケージや6点式シートベルトをはじめとする安全装備を持つCUPカーは、指定タイヤのBFグッドリッチ製レーシングスリックと、任意でチョイスができるバケットシートを装着すれば、すぐに予選に出走できる状態で販売されている。なお、エンジン、サスペンションは封印が施され公平性が保たれている。

見るからに堅牢な専用ロールケージ
見るからに堅牢な専用ロールケージ

サスペンションにも封印がなされ改造は不可
サスペンションにも封印がなされ改造は不可

 マツダのファクトリードライバーとして、スポーツカー耐久レースの最高峰「IMSA」などで活躍した経験を持つトム・ロングが開発ドライバーを務め、「NASCAR」の聖地であるノースカロライナ州のロングロードレーシングで製作されるCUPカーは、MX-5とレースを知り尽くした者たちによる傑作と評され、自由自在でシャープなハンドリング特性、バトルを面白くするスリップストリームの効きやすさ、レーシーなエキゾーストノートなど魅力が満載されている。

 また、一般的にワンメイクレースなどでは雨天時にグリップ力が弱いタイヤが使用されラップタイムが大幅に落ちるケースもあるが、CUPカーのレインタイヤは本格的なレース用同様に1周目から強力なグリップを発揮するコンパウンドがセットされており、上位カテゴリーにステップアップした際に役に立つ感覚を磨くことができる。もちろん、ソフトゆえに、雨が止み路面が乾くにつれて急激にグリップが変化する難しさも学ぶことができる。

「GLOBAL MX-5 CUP JAPAN」、トップ争いはミリ単位の超接近戦
「GLOBAL MX-5 CUP JAPAN」、トップ争いはミリ単位の超接近戦

 さらに、レースシーンで定評のあるAIM製のデータロガーと車載カメラも搭載、走行セッション毎に自らの走行を解析できることはもちろん、「INDY500」や「デイトナ24時間」などのトップレースと同様、例えばチームメイトとの比較によりセットアップやドライビングの改善を迅速に行うことができる。こういった点からも「GLOBAL MX-5 CUP」が、本気でドライバー育成を主眼としたシリーズであることが伺える。

 ここまでハイレベルに“お膳立て”が整ったワンメイクシリーズも珍しいと言えるが、それだけにドライバーのテクニックと臨機応変な対応、わずかに許されたセットアップ幅であるアライメント、サスペンション、空気圧の調整がシビアになる。

 レースは日本シリーズが45分間、米国シリーズが45分間×2レース。スプリントレースのようなハイペースでポジション争いを展開しながらも、タイヤマネージメントをしっかりと行って、ラストスパートの熾烈なバトルを制する余力を残す計算、駆け引きも必要になる。レースディスタンスの設定にも、やはりドライバー育成への配慮が感じられる。

 今季、マツダは「ル・マン24時間」で数々の伝説を持つドイツの名門、ヨースト・レーシングとジョイントして米国スポーツカー耐久レースの頂点「IMSA」を戦っている。

北米マツダ・毛籠勝弘社長兼CEOの想いは熱い(昨年の世界一決定戦にて)
北米マツダ・毛籠勝弘社長兼CEOの想いは熱い(昨年の世界一決定戦にて)

 昨年、カリフォルニア州のラグナ・セカで開催された「世界一決定戦」を取材した際、北米マツダの毛籠勝弘社長兼CEOが語った言葉が印象に残っている。「マツダは、例えばINDYのエンジンを作っている訳ではありませんが、そこを目指すドライバーの支援や育成は積極的に行ってきました。日本からも我々の育成プログラムに挑戦し、トップを目指すドライバーが出てきてほしいと願っています!」

 すべてのドライバーに平等に可能性がある。「GLOBAL MX-5 CUP」というチャンスをきっかけに、“世界とつながり”、“世界をつかむ”ドライバーが現れる日が待ち遠しい。

●「GLOBAL MX-5 CUP JAPAN」公式サイト:https://mx-5cup.jp/
●「GLOBAL MX-5 CUP」米国シリーズ公式サイト:https://mx-5cup.com/

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レポート:レーサー鹿島

2000年代には「インディライツ」に参戦、今季は「GLOBAL MX-5 CUP」米国シリーズに参戦中。“世界”への挑戦経験を活かし、独自の視点でマツダのドライバー育成システムを取材している。


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