その作戦の中枢を担ったのが、GLOBAL MX-5 CUPで村上の好敵手として活躍する吉田綜一郎です。村上は、1スティント90分を4回計6時間走る重責を彼に任せました。21歳の吉田は、「めっちゃ走ったと思いますが、でも楽しいクルマなので、ちっとも苦ではなかったです。楽しくて24時間はあっという間に過ぎてしまいました」とコメントしました。

 作戦通りスタート後は3位を維持し、夜間になってから吉田を投入してポジションを上げ、明け方からは逃げ切り体制を築きました。トップチェッカーを受けたのち村上は、「クルマは全くノートラブルでしたし、他のマシンとのコンタクトもほとんどありませんでした」

「1回だけピットイン時間(給油を伴う場合は最低2分間)の計算を間違ってドライブスルーペナルティをもらってしまいましたが、それ以外はペナルティもありませんでした。24時間レースは生き残ることが最も肝心なので、速いクラスのクルマを避けることも大事です」

「また、長丁場なので、ギアボックスやエンジンなどを労るドライビングも必要ですね。とにかく凄いことはできないので、みんなが与えられた仕事をキチッとやったから勝てたと思っています」と話しています。

 ST-2クラスにNOPROアクセラSKY-D(谷川達也/野上達也/野上敏彦/山田弘樹/藤原能成)を、ST-5クラスにNOPROデミオSKY-D(関豊/井尻薫/大谷飛雄/加藤芳皓)をエントリーしたTEAM NOPROは、それぞれ予選3位、7位から決勝レースをスタートし、24時間後には両車ともクラス2位でチェッカードフラッグを受けています。

TEAM NOPROのアクセラとデミオ

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