第6戦はポールシッターの青木が好スタートを切り、オープニングラップのうちにマージンを築く。一時は独走態勢に持ち込むかと思われたほどの逃げを見せたものの、中盤からはペースが鈍り始め、近藤と小河の接近を許すこととなる。終盤に入ると、さらに青木のペースは落ちて、防戦一方となるなか、やがて服部、谷口、そして平木も加わって、さながら“青木レーシングスクール”状態に。

(ケーエムエス フェニックス86)
(ケーエムエス フェニックス86)

 だが、十勝はオーバーテイクポイントが少ないサーキット。下手を打てば、接触やコースアウトで痛い目にあうことは、このメンバーならば熟知していた。結局、上位には最後まで順位変動はなく、辛くも青木が逃げ切って、2015年のここ十勝以来となる、ひさびさの勝利を挙げることとなった。

86/BRZ Race 第6戦十勝 表彰台
86/BRZ Race 第6戦十勝 表彰台

「スタートはすごくうまくいきました、集中して。序盤はけっこう良かったんですが、中盤からがくんとペースが落ちちゃって。ロングを一度もかけていなかったので、タイヤがどうなるか分からない状態からスタートしたので……。最初はすごく良かったのに、最後は抑えるだけのレースになっちゃいました。でも、とりあえず1勝できたから、すごく気が楽になりました。今年ここまでつらいレースが続いていましたからね」と青木。

 2位は小河が獲得し、今季初めての表彰台へ。チームメイトの近藤が3位を獲得した。

谷口信輝(KTMS 86)
谷口信輝(KTMS 86)

 第7戦もまたポールシッターの谷口が好スタートを決め、早々に青木以下を引き離す。しかも2周目からは「エンジントラブルで」青木が失速して、順位を落としていったことから、より後続との差を谷口が広げることとなった。代わって2番手におどり出たのは小河で、これに続いたのは井口。特に井口は好スタートが効いた格好だ。

 ひとり逃げる谷口に対し、2番手争いが激しかったが、ここもまた逆転は最後まで許されず。小河はただひとり連続で表彰台に上がり、井口は久々の表彰台獲得によって、DL勢の上位独占を阻止することとなった。

86/BRZ Race 第7戦十勝 表彰台
86/BRZ Race 第7戦十勝 表彰台

「1周目のうちに逃げられたから、もう自分のラインでまずは逃げることに徹していたら、青木が失速してまた離れたし、後ろもやり合ってくれたので、僕としては非常に楽な展開になって、本当にミスなく、クルマを壊さないように丁寧に走るだけで勝てたので、本当に良かったです」と谷口。

「タイヤのいいところも第1レースを走ったことで、だいぶ理解してダンパーやエア調整だけでも、かなりいい方向に行ったと思うんですが、何はともあれ守りきれたことと、ランキングのトップに上がれたことが非常に嬉しいです。でも、まだ全然油断はできないし、どこかで僕が0点やったら、すぐ追いつかれてしまうので、あと2戦も頑張ります」

 織戸は2戦とも入賞ならず、佐々木は第7戦で5位まで上がるのがやっとだった。

■クラブマンはポールシッターが流れに乗れず。ランク首位庄司が戴冠王手

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