レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

国内レース他 ニュース

投稿日: 2018.11.01 22:56
更新日: 2018.11.01 22:59

【インタビュー】「もう一度ヨーロッパへ行きたい」日本での経験で成長を遂げた笹原右京の目指す位置

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


国内レース他 | 【インタビュー】「もう一度ヨーロッパへ行きたい」日本での経験で成長を遂げた笹原右京の目指す位置

■「今までよりも強くなった自分を披露できる」

 3年間の日本での経験、そして今季後半戦でともに成長したThreeBond Racingとともに、笹原は11月18日に決勝レースが行われるF3世界一決定戦・マカオグランプリに挑む。実はヨーロッパ育ちである笹原だが、市街地レースの経験は初めてだ。

「なぜかFルノーのときには、それまで絶対にポーとか市街地レースがあったんですよ。でもなぜか僕が出ていたときだけ一切市街地がなくなってしまって」と苦笑いを浮かべる笹原。

 当然、笹原にとって市街地レースは未知数。だが、「まずは壁にぶつからないこと。とにかく今までのマカオを見ていると、よほどのことがない限り雨も降らないので、とにかく予選2回目までは自分をビルドアップしていって、予選2回目ですべて勝負をかけられたらな、と思っています」と意気込む。

「チームとしてもデータが少ないことは否めないし、自分も初めてなので、けっこうな覚悟はしてマカオには行くつもりです。でも今年エンジニアさん、メカニックさん、みんなと1年やってきて、これだけ成長してきているので、そのままの勢いでマカオも伸びていけたら、けっこう面白いレースになるんじゃないかと個人的には思っています」

 そしてその先に笹原が見据えるものは、幼少期と同じく『F1』だ。近年の若手日本人ドライバーで、彼ほど真っ直ぐにF1を目標と定め、それに向けて努力を怠らないドライバーは少ない。来季に向けての目標を聞くと、「とりあえず早くヨーロッパに戻りたいです」と笹原は力強く語った。

「『ヨーロッパで戦いたい』という思い、そして『F1の近くにいたい』という思いですね。今年、幸い全日本F3でランキング3位に入ることができ、昨年のFIA-F4のポイントと合わせると、(F1のドライブに必要な)スーパーライセンスポイントを15ポイント持っているんです。おそらく、ホンダのドライバーのなかでは2〜3番手くらいなんですが、ぜひそのチャンスはいただければと思います」と笹原。

「もともとヨーロッパでレースをしてきて、F2やGP3をやっているチームにも良く知っている人が多い。この日本で学んできたいろいろな経験で、より自分の幅も広がったと思うので、もう一度ヨーロッパに行ったときには、今までよりもさらに一段階、二段階強くなった自分を披露できるんじゃないかと思っています」

 何より笹原はそのキャリアから英語も堪能で、ヨーロッパのコースも良く知っている。そしてこの2年間、SRS出身のなかでトップを獲る結果を残してきた。ヨーロッパで身につけたアグレッシブな走りとレース運び、そして日本で身につけた技術──。この日の笹原からは、もう一度ヨーロッパで見たい、そしてF1で見たいと思わせるたしかな自信をうかがい知ることができた。

笹原右京(THREEBOND)
笹原右京(ThreeBond Racing)
笹原右京(ThreeBond Racing)


関連のニュース