永井が他を圧倒するトップタイムを記録したなか、続くBドライバー予選を担当した上村は、「めちゃくちゃプレッシャー感じましたね。永井選手があれだけ速いタイムを記録したので、周りの目も『上村もやってくれるよね?』という感じで、速く走って当たり前みたいな(笑)」と予選前の心境を振り返った。

 プレッシャーを感じる中での予選アタックとなった上村だが、2番手タイムを記録したDAISHIN GT3 GT-Rの青木孝行を0.262秒先行する1分49秒6897を記録し、2セッション続けてトップタイムを記録。AドライバーとBドライバーの予選タイムの合算でスターティンググリッドが決定されるなか、合算でも2番グリッドを獲得したD’station Vantage GT3を2秒近く引き離し、2021年シーズンの幕開けを幸先のいいポールポジションから迎えることとなった。

「プレッシャーを感じる状況で予選を走ることになりましたが、ちゃんとポールポジションで終わることができたので、よかったと思います」

 そんな上村にとってもハンコックタイヤでの予選は初めての経験だった。ベテランプロドライバーが名を連ねるBドライバー予選で最速タイムを記録した上村にとって、ハンコックタイヤはどのような性格だったのだろうか。

「ピレリと比べるとよりグリップすると感じますが、サイドが柔らかいこともあり、ドライビングの基本に忠実に、止める、曲がるというのをしっかりとわけてやらないといけないタイヤという印象ですね」

「滑らせすぎたり、ブレーキが残ったままステアリングを切ると、タイヤのグリップをあまり発揮しないと感じました。より丁寧にドライビングを行う必要があると思います」とピレリとの違いを話した。

 明日に控えた決勝の目標について尋ねると「もちろん、優勝です」とはっきりとした口調で上村は語った。

「2021年シーズンが始まって、僕自身初めてのレースでもありますし、スーパー耐久シリーズの予選でいきなりポールスタートというのは、かなりいいテンポで開幕を迎えることができたなと感じています。この調子の良さをそのままキープできたらなと思います」

 2021年シーズンのスーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankookの第1戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』は、21日に天候不良が予想されていることもあり、10時55分から15分間のウォームアップ走行が行われることになった。それにともない、スタート時間も12時からと変更されている。

 新しいタイヤとともに迎える新たなシーズンの最初のレースとなる『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』。決勝をポールからスタートするPC Okazaki 911 GT3Rはどのようなレース運びをみせるのだろうか。今回CドライバーとしてPorsche Center Okazakiに加入した中山雄一のポルシェ911 GT3Rでの走りにも注目したいところだ。

2021年スーパー耐久第1戦でポールポジションを獲得したPC Okazaki 911 GT3R(永井宏明/上村優太/中山雄一)
2021年スーパー耐久第1戦でポールポジションを獲得したPC Okazaki 911 GT3R(永井宏明/上村優太/中山雄一)

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