初参戦の地頭所光が波乱含みの雨の決勝レースを制する

開催場所:ツインリンクもてぎ
開催日:2021年03月20日(土)~2021年03月21日(日)

 エキスパートクラスで活躍し、プロフェッショナルシリーズへとステップアップする若手ドライバーが、ひとつのトレンドとなっている。2020シーズンのエキスパートクラスチャンピオンである鶴賀義幸選手や、ランキング上位に入っていた富林勇佑選手や昨年最終戦でデビューウインを果たした伊藤黎明選手などである。
 
 彼らのプロフェッショナルシリーズでの活躍も気になるが、その代わりとなる選手もまた期待したくなる。マシンのレギュレーションでは4速の強化ギアが新たに認証パーツとして登場した程度で2020シーズンと共通といっていい。

 エントリー台数は26台。そのうち約半数がブリヂストンを装着している。

花里祐弥(埼玉トヨタ・エンドレス86:左端)
花里祐弥(埼玉トヨタ・エンドレス86:左端)

■予選

 直前のオープンクラスの予選よりも、明らかに太陽の日差しが強くなり、気温も上がっていった。タイヤへの負担を減らすために、多くのドライバーは1アタックに集中し、最小の周回数でピットへと戻る戦略を取った。
 
 ポールポジションを獲得したのは、ベテラン#38神谷裕幸(DL)。2020シーズンはチームの活動自粛によって終盤の2レースしか参戦できなかった。2番手には#703花里祐弥(ブリヂストン)が入った。昨年の岡山大会で初優勝を遂げ、シーズン終盤を上位で戦い抜いた。その勢いは続いているようだ。
 
 3番手には初参戦となる#522地頭所光(ブリヂストン)が入り、スポット参戦ながらつねに上位に顔を出す#130松井宏太(DL)が4番手となった。ブリヂストン装着勢は、トップ10に5台が入った。

■決勝レース

 夜半から降り始めた雨が少しずつ強まるなか、エキスパートクラスの決勝レースがスタートした。ポールポジションの神谷は激しいホイールスピンを起こして大きく後退、フロントローの花里がトップに立った。2番手には地頭所が上がり、3番手となった神谷がペースの上がらないまま後続を抑えたため、トップ2台との差が拡がってしまう。
 
 トップ争いは、2台のマッチレースの様相となっていく。しかしペースでは明らかに地頭所のほうが優れており、5周目、ついにトップを奪うと、一気に差を拡げていく。そのラップタイム差は1周2秒近いもので、2台の距離は急速に離れていった。

 3周目に神谷を制して、#556呉良亮(ブリヂストン)が3番手へと上がったが、すでにトップ2台は遠かった。しかし後続のマシンは、スピン、コースオフなど、次々と後退していき、呉もまた前後にマシンの居ないひとり旅になった。
 
 後方ではいくつものトラブルが発生していたものの、このトップ3台は安定した走りを展開し、そのままの順位でチェッカーフラッグを受けた。ブリヂストン装着勢は、1位から4位までを占め、トップ10に5台が入った。

●クラブマンシリーズ・エキスパートクラスで初参戦初優勝を果たした#522地頭所光選手(ブリヂストン)のコメント
「デビューウインすることができて、本当に嬉しいですね。今週スポーツ走行をしていて、いいタイムを出せていたので、表彰台は目指したいなと思っていたんですが、まさか優勝できるとは思っていませんでした」

「花里選手がドライセットのブレーキだったようで、ブレーキングが厳しくて冷静にオーバーテイクすることができました。今シーズン、フル参戦するので、よろしくお願いします」

■次のページへ:TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2021 クラブマンシリーズオープン第1戦

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