ペースの乱れに気づいた中山の後方、5番手の松田次生(J-Gear 8 TAO)は、すかさずダンロップコーナーでインに飛び込むも、その直後にまたも接触。ダメージの大きかった松田はリタイア、なんとか中山はコースに踏み留まったものの、坪井翔(J-Gear 7 とおる君)の先行を許す。
一方、中山の後退後もトップ争いは激しく、9周目に平手が佐々木をパス。佐々木も再逆転を狙って最終ラップの最終コーナーで平手のインを刺すも、その後の加速が鈍り、逆転ならず。そして、その攻防がクインタレッリの逃げ切りを確実なものとして、クインタレッリが今季初優勝。
「予選からクルマがすごく良くなって、より突っ込めるようになっていたのが、いちばんの勝因かな。今年はスーパーGTで3連覇できず悔しい思いをしたけど、(今年)最後のレースで勝ててスッキリしました」とクインタレッリ。
そしてチャンピオンを獲得した中山は「せめて表彰台には立ちたかったけど、仕方ないですね。今年はスピードに関しては去年、一昨年とそう変わっていないと自分では思っているんですが、年間を通じてトラブルが起きにくいクルマに仕上げてくれた、チームのおかげだと思っています。今年4カテゴリ戦って、スーパーGTもスーパー耐久もシリーズ2位だったんですけど、こうやって最後のシリーズでチャンピオンが獲れて、すごく満足しています」と語っていた。
なお、混走のCCS-Rクラスでは2戦とも片岡龍也(NTP RACING PN CCS-R)の猛追を退けた、脇阪薫一(NTP RACING NC CCS-R)が優勝を飾っている。「片岡がしつこいから、最後まで大変でした」と脇阪。



