F1のパドックに初めて足を踏み入れたダネルさん一家には、さらなるサプライズ・プレゼントが待っていた。それはフェラーリのチーム関係者しか立ち入ることができないチーム専用のモーターホームの2階に案内されたのである。そこにはドライバーのプライベートルームがあり、リタイアしたライコネンが笑顔でダネルさん一家を待っていた。
スタッフから経緯を聞いていたライコネンは、自分がリタイアしたことに落胆してくれたトマくんに、自分のキャップにサインを入れて渡し、さらにレーシングシューズもプレゼントした。

「まだ小さいので、レースは見るだけで、やっていないけど、こんな素晴らしいプレゼントをもらったから、きっとやりたいと言い出すかもしれないわね」と笑うのは、母親のコラリーさん。トマくんだけでなく、家族みんながフェラーリ・ファンというダネルさん一家。この日、フェラーリが優勝するシーンは見られなかったが、ダネルさん一家は人生最高の思い出を胸に笑顔でサーキットを後にしていた。
