新生ハースF1チームに移籍し、チーフエンジニアとしてチームのレース部門を統括する小松礼雄氏。前戦の入賞から一転、トラブルと不運に振り回されたハースと小松エンジニア。レースではセーフティカーとピット作業がポイントとなってしまいました。イギリスGP後のテストでの若手の印象など、F1速報サイトでしか読めない、完全オリジナルコラム第10回をお届けします。

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ダブルピットストップの怖さと難しさ

今、10代の若手ドライバーが活躍できる理由

 今回のイギリスGPですが、ハースはアメリカ国籍のチームですけれどシルバーストンはファクトリーからも近いし、スタッフの家族も観に来たりと、やっぱり母国GPという感覚があります。僕は去年まではシルバーストンへは自宅から毎日、自転車で通っていました(今年は夜遅くなることが多いのでクルマにしました)。自転車で30分くらいの距離の隣り村ですし、日本を離れてイギリスにもう20年以上暮らしていることもり、僕にとってもイギリスGPは特別です。

 そのイギリスGPですが、フリー走行で初めてシャルル・ルクレールが走りました。彼は明け方までの雨の影響で、まだ路面が完全にドライになっていない状態での走行開始になって結構大変だったと思いますけど、普通にドライブしていました。まだ18歳、確かにすごいですよね。マックス・フェルスタッペンを見てもそうですが、若くてもいいドライバーはいい。ルクレールも、なかなかのドライバーだと思います。もちろん、もうちょっと走ってみないと正確なところは分かりませんが。

 最近では17、18歳の若手が普通にF1で走れていますが、その要因のひとつはフィジカル的な変化が大きいと思います。少し前までのF1マシンはパワーステアがなかったり、エンジンの馬力が1000馬力あって、トラクションコントロールがなかった時代とか、かなり乗り難いクルマだったと思います。今でもトラクションコントロールはないですけどドライバビリティはかなり良くなって、マシンのコントロール性能はすごく向上しています。ギヤシフトも前はスティックシフト。モナコを走る場合、シフトを何回しなきゃいけないんだというくらいで手の皮が剥けたり、フィジカルな強さが必要でした。もちろん、今はパドルシフトでそんなつらさは全然ありません。

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