その一方で、ハートレーが最後尾スタートを強いられたのはパワーユニットのトラブルのためだ。カナダGPでガスリー車に起きたトラブルはMGU-H(熱エネルギー回生システム)だったが、今回はICE(内燃機関)だった。

 いずれも「昨年まで悩まされていた問題とは違うもの」「(スペック2の)アップデートに関わるところではない」といい、ホンダ内では設計上の問題ではなくパーツの個体差によるトラブルだと考え、栃木県の研究所HRD Sakuraで原因究明を急いでいる。

 田辺テクニカルディレクターは「だからこそ逆に厄介です」とも言う。すでに万全だと思われていた品質管理に再び疑問符が付き、そのどこに問題があるのかが判然としないからだ。

 しかし、スペック2への評価が揺らいでいるわけではないことは強調しておくべきだろう。

「(アップデートの効果は)データ上で分かっていますから、そういう話にはなっていません。ダウンフォースとパワーのバランスをどう取るのか、今回の結果を参考に宿題を並べて課題を抽出して、今後のレースに対してどうすれば全体のパフォーマンスが上がるのかということを至急解析しなければなりません。そういう話はすでに決勝前からチーム内で話しています」

 3連戦で続くレッドブルリンクもシルバーストンも、パワーサーキットかつストレートとコーナーのバランスが難しいサーキットだ。早急に立て直してスペック2が投入されたSTR13のポテンシャルをフルに引き出さなければならない。そうでなければ、極めてタイトな中団グループの争いの中では簡単に下位に沈み、そこから抜け出せなくなってしまうだろう。

F1第8戦フランスGP ピエール・ガスリー
F1第8戦フランスGP ピエール・ガスリー

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