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投稿日: 2018.10.02 10:14

ハミルトンのため非情な決断を下したメルセデス【今宮純のF1ロシアGP分析/日本GP鈴鹿プレビュー】


F1 | ハミルトンのため非情な決断を下したメルセデス【今宮純のF1ロシアGP分析/日本GP鈴鹿プレビュー】

 2018年F1第16戦ロシアGP決勝は、メルセデスのルイス・ハミルトンがチームオーダー発令でバルテリ・ボッタスをかわし3連勝を達成。チャンピオンシップでフェラーリのセバスチャン・ベッテルに対しさらに優位に立った。F1ジャーナリストの今宮純氏がロシアGPを振り返りと、次戦日本GP鈴鹿の見どころを解説する。

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 F1第16戦ロシアGPはメルセデスが下したチームオーダーによってハミルトンが勝ち、ベッテルを50点(2勝分)リード。計算上はあと5戦、3位をキープしていちど2位になればベッテルが全勝しても五冠達成となる。

 第14戦イタリアGP~第15戦シンガポールGP~ロシアGPと3連勝、直近6戦で5勝を上げた。2017年も後半戦に突入してから第12戦ベルギーGP~第13戦イタリアGP~第14戦シンガポールGPと3連勝、“固め勝ち”の進撃をつづけていった。一方のベッテルは後半戦に1勝したのみで追撃できずに引きはなされた。こうしてみると2018年シーズンも1年前と似た展開になりつつある。

 一つ違いがあるのは、ここでメルセデス陣営が初めてチームオーダーをボッタスに発令したことだ。第11戦ドイツGPで彼らは2位ボッタスに「順位はそのまま」と指示、これは1-2フィニッシュを確実にするためのものだった。今回のソチで指示した25周目の件は、先行するボッタスに「順位を譲れ」という強制的な意味である。

2018年F1第16戦ロシアGP チームオーダーにより勝利を失ったバルテリ・ボッタス
2018年F1第16戦ロシアGP チームオーダーにより勝利を失ったバルテリ・ボッタス

 チームプレイヤーとしてそれを実行したボッタスは感情を露わにせず、ゴール後も懸命に何かに耐えているようだった。マクロな視点で言うなら、メルセデスとしてはこの日のレースのためにやったことだが、今後これからに“しこり”を残すことになるかもしれない。

 過去には2002年第6戦オーストリアGPでフェラーリはチームオーダーを指示、ルーベンス・バリチェロを下げミハエル・シューマッハーを上げた。2010年第11戦ドイツGPではフェリペ・マッサとフェルナンド・アロンソにもチームオーダーを下している。

 これまでメルセデス首脳陣はこうしたチームオーダーを否定する態度でいた。それだけに、過去フェラーリがとった采配とは意味合いが違う(のではないか)。

 ニコ・ロズベルグ在籍時代にハミルトンとの鬩ぎあいが過熱した際、ニキ・ラウダが揺れるチーム内で行動力を示してきた。もし彼がいままでのように帯同していたなら、この日スタート前にあらゆるシナリオをアドバイスしたかもしれない。またレース後に“しこり”をほぐすような役割も務めたのではないか。

 最近では珍しく初日のフェラーリはバランスがまとまらずにいた。土曜には改善してきたものの、セクター3に連なる直角ターンのボトム・スピードがもうひとつ。3位グリッドのベッテルはスタートに賭けたが、メルセデス勢ががっちり“縦フォーメーション”を組み、スリップストリームには入れず。切り崩せなかった。

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