「レースがどのように展開していったか、人々が下した決定の要因となったのは何だったのか、そういったことを様々なプラットフォーム上で見せていきたい」

「私たちにはデータや、チームがどう運営されているかといった、実際には絶対に語られることのない技術的なコンテンツが豊富にあるといった話を、ロスとの会話のなかでしていた」

「そうしたことが、F1を支える物語の一部始終なのだ。お金を払っている人たちやF1ファンが、絶対に見ることができなかったり、ほんの少ししか見られない部分だ。ある程度のところまで公開するという機会が、我々の目前にある」

 与えられた新たな役割によって、スメドレーは隔週で世界中を旅するのではなく、より多くの時間をイギリス国内で過ごせるようになる。それによってF1もまた、20年以上にわたって得てきたスメドレーの技術面での専門知識を活用することができるのだ。

「私がチームの現場仕事からは少し距離を置く決断をしたということは、しっかりと文書化されている。けれどもF1に対しては、今でも大きく燃えるような情熱を抱いているし、F1に対して少しばかり恩返しができることを願っている」

「F1での20年間で学んだことを、エンジニアとして視聴者に説明していくこと」を目指しているとスメドレーは言う。

「技術面や運営面だけでなく、人間的な部分もだ。F1で働く人々に何が必要で、どれだけ人生を捧げているかというようなことだね」

 45歳のスメドレーがF1の現場に入ったのは1999年のことだった。ラフバラー大学の機械工学科を卒業した彼はスチュワートGPに加入。2004年にフェラーリに移籍すると同時に、フェリペ・マッサのレースエンジニアに就任した。

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