ガスリーがそのレーシングポイント勢とスタート直後のターン1で接触し、フロントウイングを失って大きく後退してしまったのは痛手だった。ノーズを留めるボルトが壊れており、交換に手間取ってしまいウイリアムズから80秒も後方でコースに戻ることになり、セーフティカーが出てギャップが縮まることもなく、ここからハードタイヤで走り切る戦略を採ったものの挽回はできなかった。

 しかしクビアトはハードタイヤを非常に上手く保たせ、40周目まで引っ張ってみせた。クビアト自身、キャリアベスト走りだというほどの好走だった。

「ハードタイヤで走った第1スティントはおそらく僕のキャリアでベストな走りだったと思う。明日なんてもうないっていうくらいに(余力を残さず)プッシュし続けたんだ。毎ラップ周りの誰よりも速かったし、マシンのフィーリングがすごく良かった。そしてレース戦略は僕らがまさに狙ったとおりに上手くいったんだ、最高の戦略だったと思うよ」

 序盤はキミ・ライコネン(アルファロメオ)に抑えられたもののフリーエアになってからは良いペースを維持し、ミディアムに履き替えた最終スティントもニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)を抜いて9位にポジションを上げた。その際にフロントウイングにダメージを負ってそれ以上の追撃がならなかったのは残念だったが、ここ数戦は不本意なレースが続いていたクビアトが最後にしっかりと好走で締めくくったのは来季に向けて良かった。

「ここ数戦はいつも何かを掴み損ねていたような感覚だったしとても良いレースでシーズンを終えたかった。それができて本当に良い気分だよ。僕らはレースに合わせて最高のセットアップを決めていた。それによって予選パフォーマンスは少し犠牲になってしまったかもしれないけど、それを今日のレースでひとつにまとめあげたんだ」

 これまで苦手としていた柔らかいコンパウンドのマネージメントは非常に上手く行き、2020年シーズンに向けた学びになった。

「非常にタイヤを上手く使えて保たせることができたというところで色々と学べたことがあったとチームのブリーフィングでも話していました。今までは後方で競っているとタイヤを壊してしまって抜けない、タイムが落ちていってしまうということがありましたが、今日は色々と学べることがあったし、色んなツールを使ってマネージメントしている中で、何が良かったのかというのは来年に向けていかせるという意味で非常にポジティブな最終戦になったということですね」(ホンダ・田辺豊治テクニカルディレクター)

 ガスリーは1周目の事故が無ければ7位か8位にはなれただろうとチームはいう。それが事実なら、ルノーを逆転してコンストラクターズランキング5位も有り得たわけだ。

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