しかも、多くのドライバーがインテルラゴスの雨に足をすくわれる中、マシンバランスが悪いマシンと格闘し、スピンやコースオフすることなく完走した。2度も赤旗中断となるような雨が降っていたインテルラゴスで、集中力がなければ、そんなことは決してできない。

 2017年はF1を走らないバトンにとって、残されたF1でのレースは、とりあえずこのブラジルGPを含めて2戦。モチベーションが失われる訳などなく、むしろ1周でも多くレースを続けようと、やる気は満々だった。

 レースではポイントをとったフェルナンド・アロンソの走りに注目が集まるのは仕方ないことだが、ホンダ陣営にとってはアロンソだけでなく、バトンの走りにも大きな収穫を得るものがあった。それは信頼性の確認である。

 バトンがレースで走らせたパワーユニットは、スペック3.5である。これは、日本GPのレースから投入した6基目のパワーユニットだった。日本GP後もアメリカGP、メキシコGP、ブラジルGPで使用し、いよいよ次のアブダビGPで最終戦を迎える。アブダビGPでも無事完走すれば、21戦を6基で走りきったことになる。

 レギュレーションでは今シーズンは年間5基となっていたため、バトンの6基は1基多いわけだが、バトンのパワーユニットは2戦目のバーレーンGPでトラブルを起こして、翌戦から新しいものに交換されている。

 事実上、19戦を5基で走りきる計算となる。したがって、ブラジルGPで無得点に終わったバトンだが、ホンダにとってはデータ収集という観点から、完走してくれたことが大きな収穫だった。

 最終戦のアブダビGPはバトンにとって、1年間の休養に入る前の最後の一戦。だからといって、バトンにモチベーションの欠如などはない。チェッカーフラッグを受ける最後の一周まで、バトンは思いを込めて走り続けるはず。そして、バトンが刻む一周一周がホンダにとって、すべて来年へ向けた重要なデータとなる。

ホンダ辛口コラムはF1速報公式サイトで連載中
ホンダ辛口コラム ブラジルGP編:ウエットではもちろん、ドライでも進歩ゼロのパッケージ

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