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F1 ニュース

投稿日: 2016.11.25 12:54
更新日: 2016.11.25 12:58

小松礼雄F1コラム:予選7位の興奮から一転、まさかのスタート前クラッシュ。痛感した、基本の大切さ

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F1 | 小松礼雄F1コラム:予選7位の興奮から一転、まさかのスタート前クラッシュ。痛感した、基本の大切さ

 FP1の走り始めの感触ではロマンがだいたい予想どおりの15位でした。FP2は路面温度がFP1よりさらに高くなってクルマのバランスが悪くなり、相対的にもラップタイムは悪くなりました。それでも、メキシコレベルの悪さじゃなくて、想像していた範囲内での悪さだったので、あまり驚くことはありませんでした。FP1とFP2を走って、だいたいの状況は理解できて、FP3では路面温度が低くなるのも判っていたので、それに合わせて金曜日の夜にクルマをちょっと変えました。

 前のメキシコGPが特に酷かったから、今回は気温や路面温度などコンディションに合わせることをとにかく最重要視しました。英語では「走る前に歩きましょう」という言い方になるんですけど、いきなり全てをやろうとせずに、まずは欲張らないで基本重視で、ステップ・バイ・ステップでやろうという方針をスタッフにも伝えていました。

 いろんなことをパッケージとして一度に試しても、それがちゃんと消化出来ないと、逆に悪循環に陥って2歩も3歩も後退してしまうことがあるんです。ウチは試した結果が悪く出て2~3歩後退した場合、それをレースウィークエンド中に取り戻せるだけの力がまだありません。またメキシコではロマンのクルマにターボの問題があって、FP2はほとんど走れなかったですからね。それをまた無理に挽回しようとして、逆に後退してしまった感じです。この反省を踏まえて、ブラジルの金曜日は、落ち着いてきちんと走行しデータを採ることができたのが良かったです。

 普通にセッションを走らせることの他にも、今回はもうひとつテーマがありました。それはロマンがカーボンインダストリー製のブレーキ素材をテストすることでした。本当は違うメーカーのブレーキを金曜日にぶっつけ本番にテストするというのは大変だしリスクも大きいんです。しかし、これは来年に向けてもやらなければいけない重要なテストでした。ですから、とにかくそこに集中してプログラムを進めました。それがある程度できたので、金曜日のポジションが両セッションとも15位でしたけれども、そんなに悲観はしていませんでした。


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