更新日: 2021.06.05 14:13
ホンダF1田辺TD初日会見:4台がトップ10入りも「車体、PUともに改善の余地はある」好調フェラーリを警戒
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGPの初日フリー走行ではレッドブル・ホンダがワン・ツー、アルファタウリ・ホンダも5、10番手のタイムを出し、ホンダ製パワーユニット搭載車がトップ10入りする順調な初日となった。
それでもホンダF1田辺豊治テクニカルディレクターは「まだ車体、パワーユニットともに見直すべき点は多い」と、現時点での戦闘力には完全に納得できていない。
ライバルを見ればメルセデスは11、16番手に沈んだものの、代わってフェラーリが3、4番手。前戦モナコGPに続いて好調を維持するフェラーリ勢に、田辺テクニカルディレクターも警戒心を隠さなかった。
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──市街地コースの初日ということで、各車グリップ不足に苦しんでいた印象です。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):昨日までかなり風が強く、コース上には土埃や紙くずがたくさん散らばっている状態でした。紙くずはさすがに掃除されていましたが、土埃は依然として舞い上がっているなかでフリー走行が始まりました。
埃っぽいうえに滑りやすい路面だったわけですが、走行が進むにつれて改善されていきました。路面の改善具合は結構大きかったと思います。それでもコーナーを曲がりきれずにオーバーランするクルマもあり、頻繁に黄旗が出る状況でした。
──ホンダパワーユニット搭載車はトップ10に4台とも入りました。
田辺TD:はい。いくぞというときに(他車に)引っ掛かったりもしたのですが、それでも4台ともにいいタイムを刻むことができました。おかげでフリー走行2回目は、1、2、5、10番手というポジションを得られました。
低速90度コーナーと高速区間のバランスが重要なコースですが、まだそのあたりは見直すべき点が多いです。車体、パワーユニットともに改善の余地はあります。明日の予選もぜひクリアな周回で実力を発揮できればと思います。
──モナコGPに続いてフェラーリが好調ですが、それをどう受け止めていますか。
田辺TD:(レッドブルとアルファタウリの)2チーム4台以外は敵ですので、敵は強くない方がありがたいです。
──フェラーリが調子を上げている実感はありますか?
田辺TD:はい。モナコGP以前に比べると明らかに構図が変わっています。フェラーリの立ち位置は、そのなかの大きなひとつです。