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F1 ニュース

投稿日: 2021.09.30 15:50
更新日: 2021.09.30 15:53

レース終盤の雨は予想以上「わずか1分ほどの判断の遅れが大きなダメージになった」/ホンダ本橋CEインタビュー

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F1 | レース終盤の雨は予想以上「わずか1分ほどの判断の遅れが大きなダメージになった」/ホンダ本橋CEインタビュー

 前戦イタリアGPは2台リタイアで、ノーポイントに終わったアルファタウリ・ホンダ。それでも2021年F1第15戦ロシアGPでのピエール・ガスリーは初日フリー走行で3番手につけ、いきなりの速さを発揮する。しかし雨の予選ではタイヤ戦略のミスが響き、Q3に進めず。11番手からスタートしたレースも終盤の大雨への対応が遅れ、13位完走が精一杯だった。

 一方の角田裕毅は初日から安定しないマシン挙動に苦しみながらも、予選Q2進出。しかしレースはガスリー同様にレインタイヤへの交換タイミングを逸し、17位に終わった。チームは昨年までと違って、ウエット路面でのセッティングに苦手意識がなくなっていただけに、「戦略的な判断、天候の読み違いが裏目に出てしまった」と、ホンダの本橋正充チーフエンジニアは悔しがっていた。

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──イタリアに続いて、残念な結果に終わってしまいました。

本橋正充チーフエンジニア(以下、本橋CE):はい。ちょっと疲れた結果でしたね(苦笑)。初日はそこそこいいパフォーマンスが見えていたのが、レース本番に向けてちょっと調子を崩してしまった。今までもそういうことはあったのですが、今回は初日特にいい走りができていた。それだけに、いっそう残念です。

──土曜日のウエット路面でも、ピエール・ガスリーは十分Q3に行ける速さがあった印象です。

本橋CE:そうですね。Q2の最後にタイヤが垂れてきたところで、チームが判断ミスをして(ステイアウトさせて)しまった。ウエットでのパフォーマンスはかなりよかったです。それは雨のスパでも同じでした。以前は雨が苦手なチームだったのですが、今季はタイヤを含めたマシンセッティングが上手にできている。それだけに惜しかったですね。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第15戦ロシアGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

──ガスリーがあれだけ残念がっていたのも、手応えを感じていたのでしょうね。

本橋CE:予選、レース両方ですね。本人もかなり乗れていますし、戦略的な判断、天候の読み違い、その辺りが裏目に出てしまいました。

──一方でパワーユニットについてですが、FP3が大雨で中止になって、予選はぶっつけ本番でウエット走行になりました。エンジン全開率やグリップも大きく変わり、エネルギーマネージメントの調整はさぞ大変だったと思います。

本橋CE:はい。そこは比較的スムーズにやれました。突然のコンディション変化にも対応できるよう、事前準備をかなりみっちりやってきました。ドライバーもその変更に対して、しっかりスイッチ類を動かしてくれました。トラブルもなく、パワーユニットに関して言えば、雨の状況でもパフォーマンスを発揮できましたね。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第15戦ロシアGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

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