2021年、ホンダはレッドブルとのジョイントでマックス・フェルスタッペンをF1ワールドチャンピオンへと押し上げた。ホンダ・エンジン獲得のF1タイトルは、1991年以来30年ぶりのことだった(ブランク30年は、メルセデスの43年に次ぐ記録)。

 1991年、ホンダは第二期F1活動の真っ只中。マクラーレンとのジョイントでダブルタイトル3連覇中。そして、その中心にはアイルトン・セナがいた。V6ターボ、V10と規格の異なるエンジンでも続けざまにタイトルを獲得、まさに無双状態のホンダの次なる目標は、創設者・本田宗一郎の想いを乗せたV12エンジンの開発だった。自然吸気規定元年の1989年から開発を始めたホンダ製のV12エンジンは、1991年シーズンからの実践投入が決まり、マクラーレンMP4/6に搭載される。

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