MotoGP現地トピックス:大盛り上がりのカタルーニャ。ロレンソが珍しくファンサービス?
ヘレスで開催された第4戦スペインGPで初ポールポジションから初優勝を達成したMoto2クラスのアレックス・マルケスが、今季2回目のホームグランプリとなった第7戦カタルーニャGPで今季2回目のポール・トゥ・ウイン達成。
総合3位は変わらずもチームメートで今大会6位に終わった総合首位のフランコ・モルビデリとの差を20点とした。モルビデリとマルケス弟は、来季のMotoGP参戦が話題に登っているだけに、これからの戦いに注目が集まりそうだ。
「とにかく1勝したい」と今季初優勝に燃えるトーマス・ルティだが、なかなか勝てず。しかし、第4戦スペインGPの8位を除き、7戦中6戦で表彰台に立つ安定した走りを見せている。
気がつけば、総合首位のフランコ・モルビデリに7点差。念願のチャンピオン獲得が視野に入った。
ルティは2005年にホンダで125ccチャンピオン獲得。2007年から250ccクラスにスイッチ。2010年からMoto2クラスになったが、250cc&Moto2クラスで11年目のシーズン。左腕にはスポンサーのティソのウォッチがさりげなく。トーマス・ルティ・モデルが発売されている。
前戦イタリアGPで8年ぶりの優勝を達成したMoto2クラスのマッティア・パシーニは、連戦となったカタルーニャGPでも3位表彰台獲得。まさに、のけぞるくらいのうれしさでありました。
カタルーニャGP決勝が終わった翌日、18台が参加してMotoGPクラスの公式テストが行われた。
気温は決勝日よりやや低い31度も路面温度は53度とほとんど変わらず。とにかく日差しが暑いバルセロナだが、その暑さの中をマルク・マルケスは最多の82ラップをこなし、課題のフロントタイヤのテストに取り組み、トップタイムでテストを締めくくった。
公式テストには、怪我で欠場していたアレックス・リンスが参加して注目を集めた。リンスは第3戦アメリカGPのフリー走行(4月22日)で左手首を骨折し、アメリカズGPの決勝を含め5戦に欠場した。
約一ヶ月半ぶりに復帰したリンスは、まだ完治していないが、第8戦オランダGP(6月25日決勝)で復帰の予定。リンスは、昨年11月のMotoGPテストで脊椎を痛め、今年も開幕戦カタールGP後のモトクロストレーニングで右足首を痛めるなど怪我続きのシーズン。中盤戦以降は怪我に注意!
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遠藤智
1957年生まれ 北海道厚岸町出身。小学生の頃は野球少年。中学では柔道、高校時代は吉田拓郎に憧れ、バイクの魅力にもとりつかれる。19歳で上京。平忠彦のメカニックを経験、自身では鈴鹿4耐で優勝、8耐では最高位12位。マン島TT、マカオGPなど海外のレースの経験も豊富。その後、角川書店が発行していたバイク総合誌「ウイリー」でライター兼ライダーとして活躍。1990年からは2輪の世界グランプリを中心に海外レースの取材を開始する。日本スポーツプレス協会(AJPS)会員、国際スポーツ記者協会(AIPS)会員、日本レース写真家協会(JRPA)会員。