ウイリアム・バイロン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)と並んで最終ステージを始めたブレイニーも2位に甘んじ、右フロントにダメージを負ったラーソンは34位に。さらにポール発進だったトゥルーエクスJr.もエンジンに不調を抱え、デニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)はトップ5圏内を走行中の236周目に、ターン1でウォールに衝突して30位でレースを終えてしまう。
これでようやく主役の座に躍り出たのがベルで、残り46周のコーションで一時首位に立った20号車カムリは、数周後のイエローでふたたびピットから4番手でリスタートを迎えると、267周中252周目のチャージでバイロンをオーバーテイク。最後の16周を誰にも挑戦されることなくリードし、ブレイニーに1.6秒差をつけての今季2勝目、自身マイアミ初勝利を手にする結果となった。
「正直、分からないよ! レースはとんでもなく壊滅的な風が吹いていたし、ステージ2でタオルを投げる寸前まで行き、無線では本当にイライラしていたんだ」と明かしたベル。
「でも僕を支えてくれる最高のチームが諦めずにサポートしてくれて、僕に必要なものを与えてくれた。クリーンエアを吸うと、これが本当に美味しかったんだ(笑)」
「ここでトヨタ・カムリをドライブできることを、どれほど誇りに思っているか言葉では言い表せない。僕はキャリア初期からトヨタに在籍しているから、僕をサポートしてくれた皆に感謝している。これは夢が叶うよりも良いことさ」
併催されたNASCARエクスフィニティ・シリーズ第31戦『コンテンダー・ボーツ300』は、前戦勝者のライリー・ハーベスト(スチュワート・ハース・レーシング/フォード・マスタング)を0.227秒差で抑えたサム・メイヤー(JRモータースポーツ/シボレー・カマロ)が今季4勝目、シリーズ初のオーバル制覇を達成することに。
同じく併催のNASCARクラフツマン・トラック・シリーズ第22戦『バプティスト・ヘルス・キャンサーケア200』は、カーソン・ホセヴァー(ニース・モータースポーツ/シボレー・シルバラードRST)が今季4勝目を飾り、メイヤーと同じく“チャンピオンシップ4”への出場権を手にすることに。服部茂章率いるハットリ・レーシング・エンタープライズ(HRE)の16号車タイラー・アンクラム(トヨタ・タンドラTRD-Pro)は26位に終わっている。



