ここで強さを発揮したのがラーソンやアレックス・ボウマン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)らを撃破した2017年王者のトゥルーエクスJr.で、ステージ2での勝利からアンダーグリーンでのルーティンピットを含め、最終ステージ終盤まで54周連続でラップリードを記録していく。
だが勝利を目指したトゥルーエクスJr.の力走は、陣営内のバッバ・ウォレスがラーソンにヒットしたことで流れが変わり、規定周回残り2周というところでコーションフラッグが振られた瞬間に絶たれる展開に。ここでインフォールドで姿勢を立て直し、最小限のロスで留めたHMSの5号車カマロZL1を含め、優勝争いは今季初のオーバータイムへ突入していく。
この実質“ピットストップ作業時間勝負”を制したのが11号車ハムリンのクルーで、トゥルーエクスJr.は最後の2周でリードを取り戻すことができず、最終的にロガーノとラーソンに次ぐ4位でチェッカーを受けた。
「残念だが、ここ数年で何度か同じことが起きた」と、無念のエンディングを迎えたトゥルーエクスJr.「僕らは素晴らしい場所にいて、ひと晩中素晴らしい速さで19号車を走らせた。クルーは本当に良い仕事をしてくれた」
「でも最後のリスタートはボトムを譲ることになり、彼(ハムリン)が良いスタートを切った。確かに最悪だ。 また勝てるクルマが増えた。だからこそ、来週以降も続けてこんな速いクルマを獲得できるよう努めなければならないね」
そしてアンダーグリーンのピットアウト時に続き、ホワイトフラッグ直下のストレートでもトゥルーエクスJr.とボディを激しくぶつけ合ったラーソンは「もっと悪くなる可能性があったし、ポール獲得、ステージ優勝、そして3位復帰と僕らにとって良い週末だった。それを喜ばなきゃならない」と語った。
「接触に関して? 彼(トゥルーエクスJr.)はただ怒っていたんだと思う。リスタートではチームメイトに押しやられていたからね。彼はデニー(・ハムリン)に対してもっとも怒っていたと思うけど、レースを通じて一番近くにいた僕が彼の怒りを直接ぶつけられていたのさ(笑)」
そして17周のリードラップに留まりながら、同地5勝目を飾ってキャリア通算53勝目に到達したハムリンは「これは間違いなくチームの勝利だった」とJGRとしての奮闘を称えた。
「ピットクルーのメンバーはそれぞれ素晴らしい仕事をしてくれた。彼らはシーズンを通して絶好調の仕事を続けている。ピットインしたとき彼らがいてくれるのは本当に素晴らしい気分だ」
併催のNASCARエクスフィニティ・シリーズ第6戦『トヨタケア250』は、接触からクラッシュに追い込まれた“被害者”側が、自身のクルマの破損したリヤバンパーを“加害者”に投げつけるという場外乱闘もありつつ、チャンドラー・スミス(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタGRスープラ)が僚友のアリック・アルミローラやタナー・グレイらを退けキャリア3勝目を飾っている。



