日曜のレース2は、マシンセッティングが決まり切っていないだけに厳しい状況であることに違いはなかったが、ポールポジションからスタートしなんとか首位を守りきるつもりでいた。
しかしスターティンググリッドに向かう途中で左リヤタイヤの挙動がおかしくなり、ロックしたような状態になってしまった。結局ギヤボックス周辺のトラブルで修理作業が必要となり、絶好のチャンスをフイにしてピットレーンスタートを強いられることとなってしまった。
「今までに起きたことのないトラブルなんですけど、レコノサンスラップを走っている時からリヤがスタックしてしまって、スタートしてからの左側のタイヤが変で、マシンが勝手に左に進んでいくし、左側だけがブレーキが効いているような感覚でした」
通常45分間のレース2ではタイヤ交換は行なわないのが定石だが、前日のレース1でタイヤの性能低下が極めて大きかったことを受けて、松下は1ストップの作戦を立てていた。優勝したシャルル・ルクレールも同様の戦略を採ったことからも分かるように、それ自体は間違いではなかった。しかし、今週末のARTグランプリにはレース1の勝者ロシアンタイムのようなロングランの速さもなければ、レース2の勝者プレマのような一発の速さもなかった。それが最大の問題だった。
「元々の戦略的には、プライムで出ていって思いっきりプッシュしてオプションに交換しようという戦略だったんです。デグラデーションが大きかったんで、それが計算上は一番速い戦略だったんです。前がトレイン状態で全然抜けないんで、ちょっと早めにピットインして前がクリアな状態でオプションで飛ばそうということになって、それでプッシュしたんですけど、全然ペースは良くありませんでした」

チームメイトのアレックス・アルボンも3番グリッドからズルズルと順位を下げて最後は7位。マシン自体の速さが足りないことは明らかだった。
「もし(トラブルがなく)ポールからスタートしていても、ペース的には5位くらいが精々だったと思います。このコースだけかもしれないですけど、2人ともトップ争いができる速さではなかった」
開幕ラウンドの松下は、4ポイントのみ。ランキング首位に立ったルクレールには32ポイントの差を付けられてしまった。
次のバルセロナは開幕前のテストで走り込んでおり、トップタイムも記録した場所。チーム全体として徹底的に問題点を洗い出し、雪辱に備えてもらいたい。
