前日はロッケンフェラーが早めのピットインで下位から表彰台を獲得したが、この日はトム・ブロンクビストが9周目終わりでタイヤ交換へと向かう。
レース中盤、グロックを交わしたモルタラは3番手に浮上していたマティアス・エクストローム(アウディRS5 DTM)も15周目に交わし、トップ2台を追いかける。しかし、強くなった雨の影響か16周目にスピンを喫し後退してしまう。
さらに雨は強さを増し、18周目終わりで3番手に浮上したマルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM)を先頭に各車ピットインしレインタイヤへと変更。トップを行くグリーンも19周目終わりでピットイン。ペナルティの5秒ストップもここで受ける。
2番手のアウアーはコースにとどまる決断を下すも、スリックでの走行は難しく大きくタイムを落としてピットインへと向かう。
全車がピットインを終えた21周目。トップはグリーン、2番手にウィットマン、3番手にパフェット、4番手にアウアー、5番手にミュラーでレースは後半戦へと向かう。
22周目、パフェットがウィットマンを攻略。ヘアピンでブレーキを我慢し2番手に浮上する。しかし、トップをいくグリーンはパフェットを寄せ付けずレースをリード。
ファイナルラップまでに約5秒のリードを築いたグリーンがチェッカーを受け、通算14勝目となる今季初勝利を挙げた。
2位にパフェット、3位にウィットマンが入り、前日に続いて3メーカーが表彰台を分け合う形に。4位はアウアーが入り開幕ラウンドで40ポイントを獲得。ポイントリーダーとして次戦に挑むこととなった。
「雨の中スリックタイヤでの走行はとても難しかった。1度滑ってしまったけど、十分に速かったし問題にはならなかったね」
「レインタイヤに変更するのは自分の決断だった。自分自身で考えなければならなかったが、タイピングはばっちりだったね」とグリーン。今シーズンから安全関連の情報を除いてピットとドライバーの無線通信が禁止されている。今回のようにドライバーの決断が、今後もレースの勝敗を左右するだろう。
次戦は、5月19日から21日にラウジッツリンクで開催される予定だ。