土曜日のスプリントレースで負傷したブラッド・ベナビデス(AIXレーシング)は日曜日のフィーチャーレースを欠場。所属チームのAIXレーシングはベナビデスが療養に入ると明かした。
アクシデントが発生したのはスプリントレースの1周目。ベナビデスはクリスチャン・ホー(ロダン・モータースポーツ)と並び、フェアモント・ヘアピンに向けて下った。審査委員会の発表によると、ベナビデスはここで右側に動き、左フロントタイヤが先行するナンダヴド・ブロムバクディ(ダムス・ルーカスオイル)の右リヤタイヤに接触。
同時に、ベナビデスの右リヤタイヤがホーの左フロントタイヤと接触。ベナビデスのマシンは衝撃で浮き上がり、フェアモント・ヘアピン外側のバリアに接触してストップ。その直後、先の接触でダメージを負ったホーのマシンがベナビデスに追突。その勢いでホー車のモノコックにベナビデスのマシンが乗り上がるかたちでストップした。
審査委員会はこのアクシデントの原因はベナビデスにあると判断。次戦の決勝レースで5グリッド降格とペナルティポイント2点加算という裁定が下った。ただ、ベナビデスはこのアクシデントで負傷し、翌日のフィーチャーレースを欠場することになった。
AIXレーシングはスプリントレース終了後の6日、公式サイトにて以下の声明を掲載した。
「ベナビデスは残念ながらレース活動から離れて一定期間の療養を必要とする怪我を負ったことが判明した。残念なニュースだが、ブラッドは元気で回復に専念している。チーム一同、彼の一日も早い回復を心から願っている」
「ブラッドは我々のチームにとってかけがえのないメンバーであり、リハビリ期間中はあらゆる面で彼をサポートしていく。彼が完全に回復し、復帰できる状態になり次第、サーキットに戻ってくることを楽しみにしている。ブラッド、早く良くなってね。みんな君を応援しているよ」
アメリカ出身で現在24歳のベナビデスは2022年にFIA F3にデビューすると、2023年にはFIA F2にステップアップ。しかしFIA F2でポイントを獲得することはできず、翌2024年はユーロフォーミュラ・オープンにステップダウンするかたちとなった。ただ、その年のユーロフォーミュラ・オープンでシリーズタイトルを獲得すると、2025年よりFIA F3に復帰。2026年はFIA F3復帰2年目だった。
FIA F3の次戦・第3戦バルセロナは6月12〜14日に開催予定だが、本稿掲載の9日時点でベナビデスの代役、および26号車の出走の有無は明らかにされていない。


■中国人初のFIA F3ウイナーとなったシエ。優勝を知ったのは日曜日の朝
山越の失格により、スプリントレースの勝者となったダムス・ルーカスオイルのジェラード・シエ(謝咏霖/谢咏霖)。この勝利はダムス・ルーカスオイルにとって初のFIA F3での勝利であり、中国出身ドライバー初のFIA F3勝利だった。
シエはFIA F3公式サイトのインタビューで「チームにとって初の勝利、僕にとって初の勝利、そして中国にとってFIA F3での初の勝利をもたらすことができ本当に嬉しい。とても誇りに思う」とコメントした。
「中国人としてこの選手権に参戦し、下位カテゴリーでトップ30のドライバーと競い合えるのは素晴らしいこと。しかもモナコで優勝できるなんて、さらに夢のようだ。中国はモータースポーツの分野ではそれほど大きな国ではない。だからこそ、母国を代表できることは素晴らしい気分だ」
そんな、シエが自身の初優勝を知ったのは日曜日の朝だった。
「実は、結果が出た際(編註:正式結果は23時20分公示)にはもう寝ていたんだ。朝起きて『よし、今日に集中しよう』と思ってチーム(FIA F3パドック)に行ったら、みんなが『おめでとう!』と言ってくれた。僕は『何におめでとう?』って感じだった。その状況はすごく面白かったよ」
シエは深圳出身の現在19歳。F1チームの育成プログラムとは契約しない“無所属”のひとりだが、周冠宇に続く中国人ふたり目のF1昇格を狙っている。

