レース1トップ10のリバースグリッドとなったレース2は、9番手スタートとなったタルキーニと、10番グリッドの勝者ファイルズが、スタートからともに前走者を次々と仕留めるオーバーテイクショーを披露。

 4周目にはともに4番手、5番手までポジションアップを果たすと、翌周にはコンテ、ブリ、ポティが率いる先頭集団のすぐ背後につける驚異的ペースで追い上げを見せる。

 しかし2台揃って上位をうかがったタルキーニとファイルズは、ここで明暗が大きく分かれる展開となり、ラップごとに1台ずつ仕留めて11周目に首位浮上を果たしたタルキーニに対し、ファイルズは焦りからか10周目の1コーナーでポティのインサイドに飛び込むと、マシンを止め切れずアウトサイドにいたブリのアウディRS3 LMSにヒット。

 ブリはスピンを喫しコース復帰できずリタイア。このアクシデントに対し、スチュワードからドライブスルーのペナルティを課されたファイルズは、リスクヘッジの失敗に対してトロフィー獲得を逃すという大きな代償を払う結果となってしまった。

 結局、ベテランの妙味を見せイギリスのBRCレーシングがオペレーションするヒュンダイi30 N TCRを見事トップスポットに運んだタルキーニがTCR2勝目をマーク。その背後では、終盤接近戦を演じたコンテがアルトの猛攻を抑えきり2位フィニッシュ。

 これで賞典外のタルキーニを除き、最大25ポイントを獲得したコンテが総ポイントでアルトと並んだものの、獲得ポジションで3位、1位のコンテが、2位、2位のアルトを抑えて見事にヨーロピアン・トロフィー王者に輝いた。

「1.6リッター・ターボ(グリッドで最小排気量マシン)というハンデを抱え、パフォーマンスの面ではまだまだ足りないものが多くあるけど、その軽さとコンパクトさを武器に良いレースペースを披露することができた。タイトルが獲得できてすべてOKだね」と、コンテ。

 チームズ・トロフィーはファイルズ、アルトのターゲット・コンペティションが獲得している。

ヒュンダイ・モータースポーツの開発ドライバーとしてi30 N TCRをドライブしたタルキーニ。「さまざまなタイヤが経験できてよかった」
予選前に20kgのバラスト軽減を受けたアウディRS3LMSだったが、アンティ・ブリ(左)はもらい事故でストップ
レース2では「(ジャコモ・)アルトを抑えておくのが本当に大変だった」と、1.6ターボのプジョー308でタイトルを手にしたオーレリアン・コンテ

本日のレースクイーン

新堂まみしんどうまみ
2025年 / スーパーGT
UNI-ROBO アンバサダー from Pacific
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

  • auto sport

    auto sport 2025年7月号 No.1609

    【特集】LE MANS 2025
    “史上最混戦”の俊足耐久プロト頂上決定戦

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円