更新日: 2016.07.12 11:53
琢磨、苦戦のショートオーバルでチームの成長を感じる
アイオワ・スピードウェイで行われたインディカー第11戦。全長0.894マイルのショートオーバルは、佐藤琢磨が初のポールポジションを獲得した思い出の地だ。
2デイ開催の土曜日。抜けるような青空の下、暑過ぎないコンディションで今年のアイオワ・コーン300に向けたプラクティス、予選、そしてプラクティス・ファイナルが行われた。今年の決勝は日曜日で、全長0.894マイルとシリーズでもっとも小さなオーバル、それもバンクのオーバルを使ったレースは、夕方の4時過ぎのスタートが予定されており、余程のことが無い限り、ナイター照明が必要となる前にレースはゴールが迎えられる。
佐藤琢磨とジャック・ホークスワース、AJフォイト・レーシングのふたりのドライバーたちは、先週のうちにアイオワ・スピードウェイで1日間だがテストを行った。ライバルチームも同様だ。前戦ロード・アメリカは事前テストに行けなくなったことで苦戦を強いられたフォイト陣営だったが、今回はベースとなるデータを集めてレースウイークエンドを迎えることができた。
ところが、プラクティス1での琢磨は19番手とポジションが良くなかった……というより、悪かった。予選シミュレーションをセッションの終盤に行ったが、マシンをコンディションにピタリと合わせることができていなかった。しかし、こうした失敗もまた有効なデータとなる。琢磨はまったく慌てた様子もなく、「予選に向けては、今の走行データを基に調整を施すことができそう」と話していた。予選は午後2時開始の予定。正午過ぎまでのプラクティスに比べ、少しだが暑くなるとの予報が出されていた。
アイオワでの予選は2連続ラップの合計タイムが競われる。琢磨のアタック順は5番手。1周目は17秒7213、2周目は17秒6556で、2ラップ合計は35秒3769=平均181.949mphをマークした。この時点では、直前のプラクティスで最速だったトニー・カナーン(チップ・ガナッシ)に続く2番手につけた。しかし、後続が次々と琢磨を上回り、最終的な予選結果は13位となった。チームメイトのホークスワースはすぐ後ろの14位だった。
「走った直後には良い感触があったんですが、結果的には順位はあまり良くないものになった。今日は最初の8人ぐらいまで路面がサラサラだったんだと思う。カナーンもかなり良さそうに見えていたけど、次々抜かれちゃってってたように」と琢磨は語った。