──ピティさんは去年GTアジアの富士ラウンドで優勝していますが、富士スピードウェイに対してはどのような印象をお持ちですか?
ピティ:私は、富士スピードウェイを自分のホームのように思っているんです。とても良い雰囲気ですし、富士に“戻って来る”と、とても幸せな気分になります。サーキットだけでなく、この周りのホテルやレストラン、そして出会う人々も好きなんです。もちろん、富士スピードウェイのコースも気に入っていて、ドライでもウエットでも楽しく走ることができます。
──日本という国を気に入られているようですが、どのような部分がお好きなんでしょうか?
ピティ:私は日本の人たちが好きなんです。日本人はマナーを守るし、真面目で、私にはすべてが完璧に思えるんですね。日本人は自分自身に対して真面目ですし、他人に対しても真面目に接する。それは、とても良いことだと思います。
──現在ピティさんはGTアジアに参戦してますが、このあと他のレース、例えば、スーパーGTなどに出たいという気持ちはありますか?
ピティ:GTアジアでもっと頑張らなくてはならないという思いがある一方で、アジアン・ル・マンやスーパーGTにも興味があります。今後どのレースにどれくらい出るかはこれから決めますが、やはり良い結果を出すことがもっとも重要です。ですので、良いチーム、良いファミリーを作りあげることが大事だと考えています。そして、私自身もいろいろな経験を積んでもっと速くなり、チームとしてさらに強くなりたいですね。
──3年後にどのようなドライバーになっていたいですか?
Piti:私は現在36才ですが、3年後は自分にとって一番ピークになる年だと思っています。これからの3年間は私にとってゴールデンイヤーで、アジアのドライバーとして40歳ぎりぎりまでアクティブに頑張りたいですね。
──誰か、憧れのドライバーはいますか?
ピティ:アイルトン・セナを尊敬しています。彼は世界中の多くの人にとって憧れの存在だったと思いますが、私も彼の大ファンでした。彼は超一流のスポーツマンであるだけでなく、ジェントルマンであり、ビジネスの世界でも成功をおさめた。他にも優れたドライバーはたくさんいますが、彼ほどすべてが完璧だった選手はいないと思います。また、人間的にもとても魅力がありました。
──ところで、ピティさんにはファンクラブがあるとお聞きしたのですが?
ピティ:はい。タイでモータースポーツはとても人気があり、実際にサーキットでレースを観戦する観客がとても多いんです。テレビで見るよりも実際に見た方が楽しいですからね。そして、彼らは私たちのことも応援してくれています。「We are Thai」というグループを作り、毎回多くの人が応援に駆けつけてくれます。メンバーにはタイ人だけでなく、ラオスや他の国の人も多く含まれています。今回の富士にも多くのファンが来てくれましたが、クラブ全体としては4万7000人ぐらいメンバーがいまして、そのうち6割ぐらいが私個人のファンのようです。
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GTアジアはピティ・ピロムパクディを始め、アジア圏の各国企業の経営者や重役が多い、ジェントルマン・ドライバーの多いシリーズ。そして彼らが憧れるのが日本のサーキットであり、スーパーGT300クラスなのだという。スーパーGT300クラスにもGT3マシンが数多く参戦しているが、このクラス、そして東南アジアへの影響は、今後もますます、大きくなりそうだ。