金曜のレース1でもアンダーステア傾向は解消されず、左フロントに負荷がかかるためタイヤのデグラデーションが急激に進んでしまい、集団からは置いていかれた。

「元々アンダーステアっぽい傾向があったんですけど、タイヤのグリップが残っているときはタイヤがそれをカバーしてくれていたんです。でも途中からタイヤが落ちてくると全く曲がらなくなってしまって、セクター2みたいにダウンフォースが効かないところは全くフロントのグリップがなくて、ヘアピンでもどこでもアンダーが強くてどうしようもなかったです」

「コース上に留まるのが精一杯という感じでした。オプションタイヤに換えたら1~2周くらいしかグリップのピークがなくて、そこから一瞬でグリップがなくなったんです。あんな落ち方は今までに経験したことがないです」

 土曜のレース2ではF1の決勝でも何台かが見舞われたのと同じようにブレーキトラブルが発生し、厳しいドライビングを強いられた。

「ブレーキがとにかく全く効かないというか、ペダルがすごくソフトでもっと踏まないと効かなくなって、ペダルが奥にいってしまうような感じでどこが限界なのか分からなくなってしまったんです。ブレーキング時に左フロントが沈むような感覚で簡単にロックしてしまうし……」

厳しいドライビングを強いられた福住仁嶺

 前を走っていたゲラエルの激しいクラッシュの際にはブレーキ部品のような熱いパーツがコクピットに飛び込んで来てあわや火傷という場面もあったという。しかし福住が直面している問題はもっと根本的な部分にありそうだ。

 次のポールリカールまでは3週間のインターバルがある。もちろん毎戦チームのファクトリーでミーティングを重ねてはいるが、この間にもう一度しっかりと仕切り直しが必要だろう。

 大混戦のFIA F2だけに上位を争うことは簡単ではないが、そもそも勝負を挑むスタートラインにすらまだ立てていない感のある日本人ドライバー2人だけに、ここでしっかりとシーズン序盤戦を振り返りポール・リカールで再出発を切ってもらいたい。

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