更新日: 2018.06.27 17:16
NASCAR:TOYOTA GAZOO Racing 第16戦ソノマ レースレポート
モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第16戦ソノマ
マーティン・トゥルーエクス・Jr.がロードコースを制し今季3勝目
1週の休暇を経たNASCARカップ・シリーズはカリフォルニアのロードコースで開催。首位を争ったマーティン・トゥルーエクス・Jr.が最終ステージのピットギャンブルを成功させ、今季3勝目を飾りました。遠く離れたゲートウェイで行われたトラック・シリーズは、18歳のトッド・ギリランドが2位フィニッシュとなりました。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第16戦 Toyota / Save Mart 350
開催日:6月24日
マーティン・トゥルーエクス・Jr.がロードコースを制し今季3勝目
6月24日(日)、米国西部カリフォルニア州ソノマのロードコース、ソノマ・レースウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第16戦『Toyota / Save Mart 350』が開催されました。
前週久しぶりの休みとなったカップ・シリーズは、年に2戦のみ行われるロードコース戦のうちの1戦目で再開。ロードコース戦は、左にしか曲がらない通常のオーバル戦とは、まったく異なる車両セッティングやドライビング、戦略が求められ、重くハイパワーなNASCAR車両がコーナー毎に接触しあう迫力あるレースが繰り広げられます。
カリフォルニアワインで有名な丘陵地域に位置するソノマ・レースウェイでは、トヨタは過去4勝。うち2勝をカイル・ブッシュ、1勝をマーティン・トゥルーエクス・Jr.が挙げています。
24日(日)午後12時14分、好天の下、1周1.99マイルのロードコースを25周、25周、60周の3ステージ合計110周(218.9マイル:約350km)して競われる決勝レースがスタートしました。
ポールポジションと僅か0.09秒差での最前列2番手からスタートを切ったトゥルーエクス・Jr.が3周目に首位を奪取する一方で、9番手スタートから一時5位まで順位を上げたカイル・ブッシュは、タイヤの摩耗に苦しみじりじりと後退。
ステージ1、2の25周は燃料的には無給油で走りきれる距離ですが、タイヤの苦しくなったカイル・ブッシュの他にも、首位を快走していたトゥルーエクス・Jr.ら多くの車両が、ステージ終盤、ピットクローズとなる直前にグリーンフラッグ下でピットイン。ステージ間のコーションでピットに入らず、上位でステージ2をスタートする作戦に出ました。
ピットインしなかったスアレツがステージ2は8位でポイントを獲得。ステージ2は、ピットインしなかったトゥルーエクス・Jr.がふたたび首位に立ち、レースをリード。
ステージ2も終盤にトゥルーエクス・Jr.、カイル・ブッシュらがピットへ向かい、ピットインしなかったハムリンがステージ2を制することとなりました。
ステージ3は2番手でスタートしたトゥルーエクス・Jr.が首位を追う展開に。ステージ3の60周は、ほぼ20周ずつで切る2回ピット作戦が順当と思われ、71周目にはハムリン、72周目にはカイル・ブッシュがピットイン。
首位を追っていたトゥルーエクス・Jr.も無線でピットインの連絡が入りましたが、これに反応した首位の車両がピットへ向かった直後にトゥルーエクス・Jr.陣営はピットインを撤回。さらに9周ほど走った81周目にピットインし、ステージ3は1回のピットで走り切る作戦に出ました。
他のライバルはすべて2回ピットの作戦を採ったため、残り20周ほどのところで2度目のピットインを行うと、トゥルーエクス・Jr.は首位復帰。この時点で2位との差は23秒。カイル・ブッシュ、ハムリンらを含む2回ピットイン組が、新しいタイヤでどこまで追い上げられるかが注目となりました。
2回ピット組よりも10周古いタイヤで走り続けるトゥルーエクス・Jr.でしたが、ペースは落ちることなく、最終的に10秒もの大差をつけてトップチェッカー。トゥルーエクス・Jr.は2013年以来2度目のソノマ制覇で、今季3勝目を挙げました。
トゥルーエクス・Jr.は昨年のワトキンス・グレンに続くロードコース2連勝。また、春のフォンタナ戦に続き、カリフォルニアでのレースを両方制することとなりました。
カイル・ブッシュが5位、エリック・ジョーンズが2度目のソノマながら大健闘の7位。ハムリンが10位と、トヨタがタイトルスポンサーの今大会、“トヨタ カムリ”は優勝を含む、4台がトップ10フィニッシュという好結果で終えました。
次戦第17戦は7月1日(日)、米国中部イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイで行われます。
マーティン・トゥルーエクス・Jr.
「すべてはクルーチーフのお陰です。彼が最高の判断をしてくれました。正直に言って、最後はコーションが出ないことを祈っていました。結果的にはコーションは出ず、我々もミスなく最後までレースを走り切りました。チームの全員を誇りに思いますし、彼らとともに勝ち取ったこの勝利は本当に嬉しいです」