2015年の彼らは最終戦ソノマで優勝してファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)と同点になり、勝利数がひとつ多かったディクソンがチャンピオンとなった。

 今のルールでチャンピオンになるにはソノマで強いことが必須。ディクソンは2007、2014、2015年の3回優勝している。シリーズタイトル4回はマリオ・アンドレッティ、セバスチャン・ブルデー、ダリオ・フランキッティと並んで歴代2位タイとなっているディクソンだが、5回目獲得となると7回のAJ・フォイトに次ぐ単独歴代2位となる。この記録も彼にとっては大きなモチベーションのはずだ。

冷静沈着な走りで5度目のチャンピオン獲得となるか?

■勝負強さが持ち味のロッシ。新チャンピオン誕生なるか?

 ロッシはミド・オハイオで見せた圧倒的な強さ。または、昨年のワトキンス・グレンでも見せた強さを最終2戦が行われるポートランドとソノマのロードコースで再現できれば初タイトルに手が届くだろう。26歳のチャンピオン誕生だ。

アメリカ伝統のレースを制覇してきているロッシ

 ディクソンが2015年とは違って孤軍奮闘を余儀なくされているのに対し、ロッシの場合はハンター-レイらチームメイトのアシストも多少は期待ができる。ロッシはシーズン序盤、1マイルオーバルのフェニックスで実は最速だった。事前テストにもチームメイト3人と一緒に行っており、第15戦ゲイトウェイでのパフォーマンスにはかなりの期待ができそうだ。

ゲートウェイでのパフォーマンスがチャンピオン獲得のカギを握る

■2連覇で黄金時代到来を望むニューガーデン

 昨年度チャンピオンのニューガーデンはシーズン前半に2勝し、タイトル連覇へ一直線と見えていたが、その後はアップ&ダウンを繰り返した。

ディフェンディングチャンピオンのジョセフ・ニューガーデン

 しかし、ライバルたちも決定力を欠いたままシーズンは終盤戦へと突入。次のポコノはニューガーデンが去年、チームメイトのパワーを追いかけ続けて2位フィニッシュしたレースで、その次のゲートウェイはもうひとりのチームメイト=パジェノーをバトルの末に弾き飛ばして優勝したコース。

 ロードアメリカで圧勝している彼にはポートランドとソノマでも速さを確保できる可能性十分で、昨年のソノマはパジェノーに次ぐ2位でフィニッシュしチャンピオンを獲得している。

 そして何より、彼の場合はパワー&パジェノーという優秀なチームメイトたちによるアシストが最も期待できる。マシンを仕上げるという面においてもふたりの元チャンピオンが味方となってくれるニューガーデンの環境が最も良い。

 彼自身がタイトル獲得経験者であることもプラス要員。27歳にして2年連続チャンピオンとなれば、いよいよ彼の黄金時代到来となるだろう。

昨年見せた後半戦の強さが発揮できれば2連覇が近づく

 経験ならディクソン。勢いならロッシ。体制ならニューガーデン。ソノマでの成績が大きなカギを握るが、ここに挙げた3人のタイトル候補は誰もがロードコースを得意としており、優劣はつけ難い。勝利の女神は誰に微笑みかけるだろう?

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