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海外レース他 ニュース

投稿日: 2018.10.05 16:31
更新日: 2018.10.10 16:32

NASCAR:TOYOTA GAZOO Racing 2018年第29戦シャーロット レースレポート

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海外レース他 | NASCAR:TOYOTA GAZOO Racing 2018年第29戦シャーロット レースレポート

 30日(日)午後2時10分、1周2.28マイルの“ローバル”を25周、25周、59周の3ステージ合計109周(248.52マイル:約400km)して競われる決勝レースがスタート。
 
 序盤からロードセクションでは激しく接触しながらのバトルが展開され、1周目に早くも、17番手スタートのダニエル・スアレツが他車と接触。車両左前にダメージを負いながらもそのままレースを続行。5周目には、後方スタートから16位まで順位を上げていたハムリンが、タイヤの異常を訴え予定外のピットイン。最後尾へと後退。

 13番手、14番手スタートのマーティン・トゥルーエクス・Jr.とカイル・ブッシュが徐々にポジションを上げていき、ステージ1はトゥルーエクス・Jr.が4位、カイル・ブッシュが7位でポイントを獲得しました。

 ロードコース戦など1周にかかる時間が長いコースでは、周回遅れになりにくいため、グリーンフラッグ下でのピット作戦が積極的に用いられます。今大会も、燃料をフルに入れた状態で35周前後走行できるため、レース全体でぎりぎり2回の給油とすることが可能。このため、トヨタ勢の5台を含む20台ほどが、ステージ1と2の間のコーションではピットに入らない作戦を採りました。

 このため、ステージ2を上位でスタートしたトヨタ勢は、36周が過ぎたあたりからグリーンフラッグ下でピットイン。ステージ2は全車トップ10圏外で終えることとなりました。

 ステージ2終了後、ピット戦略の異なる上位勢がピットへ。ステージ3は無給油では走り切れないため、全車最低1度はピットへ向かう必要があります。ステージ3のスタートは、カイル・ブッシュが3位、ハムリン6位、スアレツが11位と上位に浮上しましたが、トゥルーエクス・Jr.は、ステージ2終盤にバトルの中で接触されスピン。タイヤ交換を余儀なくされ、27位までポジションを落としてしまいました。

 コーションの少なかったステージ1,2から一転、ステージ3は再スタートして5周目にコース上の異物によりイエローコーションが出されると、その後も数周毎にアクシデントによるコーションが連発。最初の5周で11ものポジションアップを果たす猛烈な追い上げを見せていたトゥルーエクス・Jr.は、さらなる追い上げでトップ10圏内へ。

 この短い間隔で連発したコーションにより、各チームはピットタイミングに悩まされることに。69周目、スピン車両によりイエローコーション。コーションラップを考えても、最後まで走り切れるかギリギリのタイミングでのコーションに。カイル・ブッシュ、ハムリン、トゥルーエクス・Jr.はピットへ。コース上に残りポジションを上げたエリック・ジョーンズとスアレツは、再スタート直後にまさかの接触を喫し、スピンしたエリック・ジョーンズは周回遅れとなってしまいました。

 残り燃料を気にしながらも、カイル・ブッシュとトゥルーエクス・Jr.は速さを見せてポジションアップ。残り20周の時点で、カイル・ブッシュが3位、トゥルーエクス・Jr.は4位、残り10周になると、燃料セーブでペースを落としたカイル・ブッシュをトゥルーエクス・Jr.がパス、3位へ。

 残り8周というところで、クラッシュによるイエローコーションが発生。3位のトゥルーエクス・Jr.、4位のカイル・ブッシュを含むトップ6台はピットインせず。残り6周で再スタートが切られましたが、その直後、1コーナーへの進入で多重クラッシュが発生。カイル・ブッシュを含む13台が巻き込まれ、レースは赤旗中断となってしまいました。

 スタートで出遅れたカイル・ブッシュは行き場を失い壁にヒットした後、後続からも突っ込まれ、痛恨のリタイア。好スタートを切っていたトゥルーエクス・Jr.はこの多重クラッシュには巻き込まれず、再開後、残り3周での再スタートは首位で切ることに。

 既に獲得ポイントで次ラウンド進出は決めていたトゥルーエクス・Jr.ですが、次ラウンド以降での戦いに向け、優勝でのプレーオフ・ポイント(次ラウンド進出リセット時にも持ち越せるポイント。勝利は5点)獲得へ向け首位を逃げました。その後方では、7度のシリーズチャンピオン経験者であるジミー・ジョンソン(シボレー)が追走。プレーオフ当落圏外にいるジョンソンは、この時点で2位でも次ラウンド進出となりますが、こちらも勝利を目指し猛プッシュ。

 2台は接近戦のままファイナルラップに入り、チェッカーを目前にした最後のシケインで、逆転を狙ったジョンソンがブレーキングでミスしスピン。トゥルーエクス・Jr.は逃げ切れたかと思いましたが、スピンしたままシケインを突っ切ったジョンソンの車両がトゥルーエクス・Jr.に追突し、トゥルーエクス・Jr.もスピン。トゥルーエクス・Jr.はほぼ手中にしていた勝利を逃すこととなってしまいました。

 この結果、トヨタ勢最上位はハムリンの12位。しかし、ハムリン、そして1周遅れの30位に終わったエリック・ジョーンズの2名は、ランキングで及ばず、プレーオフ第1ラウンドで脱落することとなりました。

 これでプレーオフは最初の3戦、第1ラウンドを終え、上位12名が3000点にリセット(+プレーオフポイント)。トヨタ勢では既に進出を決めているカイル・ブッシュが首位、トゥルーエクス・Jr.が3位につけ、次ラウンド進出を賭けての3戦を戦います。

 次戦第30戦は10月7日(日)、アメリカ東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイで行われます。

ドライバー マーティン・トゥルーエクス・Jr.

「最終コーナーでの彼(ジミー・ジョンソン:シボレー)は完全に限界を超えていて、無謀なアタックでした。サイド・バイ・サイドのまま最終コーナーを抜けていられれば、最後まで勝利を争う素晴らしいフィニッシュになったはずでした」

「私は14位フィニッシュでも、プレーオフ次ラウンド進出は決めていましたが、あのまま行けば、彼も進出できたはずだったのですが。それ以外もクレイジーなレースでした」

「ステージ2終盤、同じコーナーで2号車(ブラッド・ケゼロウスキー:フォード)に追突され、27位まで後退を余儀なくされたときは、今日のレースは終わったと思いました。しかし、そこから追い上げることができました。勝てなかったのは残念ですが、次戦からの戦いに気持ちを切り替えます」


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