そのVASCでの活動と並行して進められているTCRプログラムだが、初年度に向けてのドライバーラインアップはまだ未定で、今後も検討が進められていくという。
「もちろん、GRMはVASCにメインリソースを集中しており、それが我々のファーストプライオリティだが、復活を目指すS5000への積極的な関与でもわかるとおり、GRMはつねに新たな市場を探そうとしている」と続けたバリー。
GRMはかつてオーストラリアン・スーパー・ツーリングカー時代の1995年にスティーブン・リチャーズを擁して『アルファロメオ155』を走らせた経験を持っており、これがGRMにとってアルファロメオへの2度目の関与ということになる。
「私とヘッドエンジニアのリチャード・ホリウェイは、このオフにヨーロッパを歴訪して数多くのTCRマニュファクチャラーを訪ねた。そのなかでとくに(ジュリエッタTCRを製作する)ロメオ・フェラーリの仕事と施設に感銘を受けたんだ」
「家族経営のビジネス規模には親近感を覚えたし、自動車メーカーとの強い結びつきや、彼らのモータースポーツに対する熱意に感動したよ」
「そこでGRMはアジア太平洋地域でアルファロメオ・ブランドをグループ化し、推進するのを手助けするコラボレーションを結成した。そしてまったく新しい『ジュリエッタ・ヴェローチェTCR』を導入できる最高のタイミングも重なった。この完璧な機会に、競争力のあるユニークな最新スペックのマシンを、このオーストラリアで走らせるつもりだ」
2019年のTCRオーストラリア・シリーズ初年度の開幕戦は、5月18~19日にシドニー・モータースポーツ・パークで開催される。

