終盤に入ると、順位争いも激しくなり、接触などでクラッシュが多発。レースを引っ張るトヨタ勢はこれを避けていましたが、残り10周での再スタート時、この日好走を見せていたディベネデットが後方から押されてバランスを崩しスピン。上位車両のスピンで後続が次々に巻き込まれ、21台が巻き込まれる“ビッグ・ワン”となりました。後方から上位浮上のチャンスを伺っていたトゥルーエクス・Jr.も巻き込まれ、レースを終えることとなってしまいました。
レースは赤旗中断となり、25分ほど経て再開。残り6周で再スタートが切られ、今度はカイル・ブッシュが前に出ましたが、またも後方で多重クラッシュ。レースは延長されての最後の2周勝負“オーバータイム”で決されることに。これも1度目は9台が絡む多重クラッシュと大荒れの終盤となりましたが、再度の“オーバータイム”決戦の激しいバトルの末、最後はハムリンが逃げ切り、自身2度目のデイトナ500制覇を果たしました。
2位はカイル・ブッシュ。カイル・ブッシュはトヨタ移籍初年度の2008年夏大会(400マイル)でデイトナを制していますが、デイトナ500は未勝利。悲願の初勝利へ向け首位を争いましたが惜しくも及ばず。3位はレースを通して好走を見せ、終盤には燃圧トラブルで後退したものの見事なリカバリーを見せたエリック・ジョーンズが続き、トヨタは2019年の開幕戦をワン・ツー・スリー・フィニッシュで終えました。
トヨタによるトップ3独占は2007年の参戦開始以来4度目(2011年4月リッチモンド、2016年2月デイトナ、2018年5月シャーロット)となります。開幕戦を制したハムリンは、早くもプレーオフ進出を確実なものとしました。
次戦第2戦は2月24日(日)、アメリカ南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイで行われます。
ドライバー デニー・ハムリン
「ここ(ビクトリーレーン)にいられて最高の気分です。我々のトヨタ・カムリは本当に快調でした。トヨタと、支えてくれたすべての人に感謝します。今年、私のチームは多くのメンバーが新しくなったこともあり、ルーキーとも言える状況でしたが、本当に最高の一日になりました」
「最後助けてくれたカイル(ブッシュ)にも感謝します。彼がデイトナ500の勝利を熱望していることは分かっていましたが、今夜はそのタイミングではなかったのかも知れません」
NASCAR XFINITY SERIES
第1戦 NASCAR Racing Experience 300
開催日:2月16日
トヨタ・スープラNASCARデビュー。
初戦デイトナは3位フィニッシュ
2月16日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第1戦NASCAR Racing Experience 300がデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催されました。
今季のエクスフィニティ・シリーズの最大の注目は、昨年までのトヨタ・カムリに代わってのトヨタ・スープラの参戦。今年2019年に市販が予定されているスープラのNASCARデビュー戦となる今大会には、10台ものトヨタ・スープラがエントリーしました。
午後2時49分、2.5マイルオーバルを30周、30周、60周の3ステージ合計120周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。予選2番手につけたベテラン、ジェフリー・アーンハートが序盤から首位を争い、ステージの最終ラップでかわされたものの4位。昨年同シリーズでのプレーオフに出場しタイトルを争ったブランドン・ジョーンズが5位、クリストファー・ベルが8位と着実にポイント獲得を果たしました。
ステージ2は、ステージ間のピット作業で一気にトヨタ勢がポジションを上げ首位争いを展開。ステージ1に続きステージ2もイエローコーションが出ないまま推移し、ステージ2はブランドン・ジョーンズが2位。アーンハートが5位、ベルが6位。
ステージ3は序盤に2度のコーションが発生するも、後半戦は1列での周回が重ねられることとなり、3番手での走行を続けたブランドン・ジョーンズがポジションアップを狙ったものの及ばず、3位でフィニッシュ。それでもブランドン・ジョーンズはステージ1、2の獲得ポイントによってランキングでは首位に立ちました。
ベルは着実な走りで6位。序盤からレースをリードする活躍を見せたアーンハートは15位でレースを終えました。
次戦第2戦は2月23日(土)、アトランタ・モーター・スピードウェイで行われます。
ドライバー ブランドン・ジョーンズ
「トヨタ・スープラは見た目も格好良いですし、実際に運転しても最高でした。トヨタチームの一員としてトヨタ・スープラをドライブできることは本当に、本当にうれしいです」
「今季これからトヨタ・スープラとともに多くの成功を成し遂げていきたいと思っていますし、個人的には特に1.5マイルオーバルではチャンスがあると思っているので、楽しみです」