「タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチームのテスト兼開発ドライバーとして、新たに始まる自分の役割を心から楽しみにしているわ。フォーミュラEを離れてからのこの数年、シングルシーターでは経験できない多くのことを学んできた。その蓄積を活かして、ポルシェが成功を収められるよう最善を尽くすつもりよ」

 シモーナは、つい先日開催のVASC第11戦オークランド・スーパースプリントの日曜レース2で、セーフティカー絡みのレース状況も味方につけ、シリーズ最上位の7位フィニッシュを記録。現在はドライバーズランキング20位につけ、初年度の24位、2018年の23位を上回る成績を残している。

 シーズン6のフォーミュラEは11月22日のサウジアラビアで開幕戦を迎えるが、シモーナはVASC最終戦ニューキャッスル500へのエントリーを優先し、ケリー・レーシングのニッサン・アルティマで(おそらく)最後のレースを戦うことを決めている。

 そのため、彼女のポルシェでの初仕事は今月10月末にスペイン・バレンシアで開催されるプロモーターテストになるとみられている。

 一方、シモーナと同時に同じ役割での起用が発表されたトーマス・プレイニングは、シモーナに代わって開幕戦に帯同。2017年からポルシェ・ヤング・プロフェッショナル・ドライバー・プログラムに所属する21歳も、WEC世界耐久選手権やELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズなどと並行して、この電動フォーミュラ・シリーズに関わっていくことになった。

「レーストラックで最新の『ポルシェ99Xエレクトリック』をドライブするのはどんなフィーリングか、今から楽しみで待ちきれない気分だ」と、ポルシェ・スーパーカップでランキング3位になっているプレイニング。

「フォーミュラEへのデビューシーズンでポルシェをサポートできるのは本当に光栄だし、この未来志向のプロジェクトにスタート時点から参加できるのは素晴らしいことだと思っているよ」

VASC最終戦でのレースを優先し、2019/20FE開幕戦は回避となる。「女性史上初の契約を、とても誇りに思う」
2019年はWECのGTE-Amクラスを中心に活動したトーマス・プレイニング(右)も、同様の役割を担う

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