最後のリスタートで追突されてリタイアしたエリオットは、マシンを降りた直後に走行を続けるブッシュに向けて中指を立てるなど怒りを露わに。エリオットをリタイアに追いやってしまったブッシュは「あれは完全に自分のミスだった。ギャップを読み違えてしまった」と非を認めている。
「あの時、僕たちはカーナンバー11(ハムリン)とバトルをしていて、お互いに位置も把握していた。ただ、僕は後方から迫っていた(ケビン)ハービックのポジションを確認したくてミラーに目をやったんだ。そして(エリオットとの)車間を見誤り、追突してしまった。彼と彼のチームには本当に申し訳なく思う」
「彼のチーム(ヘンドリック・モータースポーツ)には友人も多くいるし、故意に追突するなんてありえない。僕はチェイスがまだ若手だったときから一緒にレースを戦っていて、これまで彼と揉めたことはないんだ」
「今回の件は完璧に僕のミスだが、この一件が尾を引くことはないと思っている」
この日はカップ戦前に下位シリーズのエクスフィニティが再開初戦を迎えるはずだったが、悪天候のために順延。現地21日12時にスタートが切られ、チェイス・ブリスコー(フォード・マスタング)が勝利を飾った。
優勝したブリスコーは現地水曜日に妻が流産したことを告げられており、レース後は涙を流しながら「この勝利は妻に捧げたい。ここ数日は人生のなかでもっともタフな日々だったから」とコメントを残している。
「ラップリーダーに浮上したとき、マシンの中で泣いてしまった。これはただの勝利じゃない。人生でもっともタフな時間を乗り越えて手にしたもので、大きな意味を持つ勝ち星だと思っている。自分のパフォーマンスを全開まで発揮できたことをうれしく思うよ」
カップシリーズの次戦は5月24日、ノースカロライナ州コンコードにあるシャーロット・モーター・スピードウェイで行われる。
