翌28日のシリーズ15戦目“ポコノ350”の決勝は350マイル(約563キロメートル)、3ステージ合計140周で争われた。このポコノ350は前日に行われた“ポコノ・オーガニクス325”のリザルトがスタート順に採用され、1位から20位まではリバースグリッド、21位以下はチェッカー順に並ぶ格好となる。

 この結果、27日の“ポコノ・オーガニクス350”で20位だったライアン・プリース(シボレー・カマロ)がポールポジションを手にするはずだったが、そのブリースはスタート前にエンジン交換を行ったためグリッド降格ペナルティ。かわって、オースティン・ディロン(シボレー・カマロ)を先頭にスタートが切られた。

 30周目までのステージ1は開始直後の4周目に降雨がありイエローコーションから赤旗中断に。レースは50分50秒に渡って中断された後、12周目に再開される。ここからは、1週目のホームストレッチで首位におどり出たカート・ブッシュがトップを守りきり、2020年シーズン初のステージ優勝を飾った。

 85周目までのステージ2は36周目、カート・ブッシュを先頭に再開されると39周目に18番手を走行していたクリストファー・ベル(トヨタ・カムリ)がターン2で壁に接触しこの日3回目のイエローコーションとなる。

 レースは45周目、イエローコーション中にピットへ入らずステイアウトしたライアン・ブレイニー(フォード・マスタング)を先頭に再開されたが、今度は12番手を走行していたクリス・ブッシャー(フォード・マスタング)がターン3で接触したため、今大会4度目のイエローコーションとなる。

 51周目にレースが再開されると、引き続きブレイニーがレースを引っ張る形となったが、度重なるイエローコーションの間にピットを済ませた2番手以下のドライバーに対し、十分なギャップを築くことができず、58周目にピットを済ませると29位まで後退してしまった。

 そして残り10周となった75周目、22番手を走行していたカイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)がターン2で23番手を走るブレイニーと接触。カイル・ブッシュはコースイン側のウォールに接触し、これで5回目のイエローコーションに。

 ステージ2終盤を迎えたなかでのイエローコーションだったため、上位陣は最終ステージも見据えてピットへ。この結果、このステージ2は79周目、ブラッド・ケセロウスキー(フォード・マスタング)を先頭に再開された。

 しかし再開直後のホームストレートでケセロウスキーはアルミローラの先行を許す。すると、直後のターン2でプリースが単独スピンし、レースは残り5周で通算6度目のイエローコーションとなる。

 アクシデントの処理が終わり、レースは83周目にステージ2残り2周で再開されると、リスタート直後のターン1でケセロウスキーが首位の座を奪還。そのままチェッカーを受け、計4度もイエローコーションが導入されたステージ2を制した。

 140周目までで争われる最終ステージ3はケセロウスキーを先頭に90周目に再開。

 96周目、ケセロウスキーがピットに入ったことでケビン・ハービック(フォード・マスタング)がラップリーダーとなる。ハービックは105周目にピットを済ませるが、コースに戻るとバックマーカーに捕まり、大幅にタイムをロスしてしまう。

 この時点でラップリーダーとなっていたハムリンもピットインを予定していたが、ハービックの状況を見たチーフクルーがステイアウトを指示。その結果、120周目にピットを終えたハムリンはハービックをオーバーカットすることに成功し、2.7秒以上のギャップを築いた。

 124周目、ラップリーダーのマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)がピットに入ると、ハムリンがラップリーダーとなる。

 ハービックは追い上げにかかるも、ハムリンとのラップタイムは拮抗。ハムリンは2.7秒のギャップを維持したままチェッカーを受け、2020年シーズン3勝目を飾った。

“ポコノ350”を制したデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)
“ポコノ350”を制したデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)
“ポコノ350”を制したデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)
“ポコノ350”を制したデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)

 28日には同じくポコノで下位シリーズのNASCARエクスフニティシリーズも開催され、こちらはチェイス・ブリスコー(フォード・マスタング)が優勝を飾っている。

 2020年のNASCARカップシリーズ、次戦は7月5日にインディアナ州インディアナポリスのインディアナポリス・モータースピードウェイで行われる。

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