FIAトラック・レーシング・コミッション(Truck Racing Commission)会長のマヌエル・ビダルは、この決定に際し「このように非常に困難で、状況が刻一刻と変化する情勢にも関わらず、FIA ETRCイベントを主催することができた選手権プロモーターや大会主催者、そして協会の努力と決意に感謝したい」と語った。
「今年、チャンピオンシップのタイトルが授与されなかったのは本当に残念だが、状況の深刻さを理解する必要があるだろう。こうして物事の焦点が早めに2021年へと移ったことで、来年は強力で競争力のあるFIA ETRCシーズンを迎えるのに良い位置にいる。ここから充分な準備が進められるはずだ」
一方、このチャンピオンシップのマネージングディレクターを務めるロルフ・ウェルナーは「仕方のないことだとは言え、シーズンが早期に終了し、チャンピオンシップの最終結果がないことに非常に失望している」と、その正直な胸の内を明かした。
「それでも、これらのツラい時期を乗り越えてくれたチーム、パートナー、ファンに感謝したい。私たちのファンのほとんどは、この2020年はトラックと一緒に楽しいときを過ごすことができなかったが、我々の#onetruckfamilyはこれらの困難な時期にも本当にサーキットへと集まり、皆の努力によってモストとハンガロリンクの、少なくともふたつの成功したイベントを開催することができた」と続けたウェルナー。
「過去数週間にわたり、2021年にイベントを主催することを約束している既存のレース主催者と、非常に前向きな会話を交わしてきた。2021年カレンダーは間もなく発表できる予定だ」
2020年はハンガリー出身のノルベルト・キス(レベス・トラック・レーシング/MAN)が好調を維持し、地元戦で3勝を挙げる大活躍を演じてランキング首位に。6点差で2017年王者のアダム・ラッコ(バギュラ・ゼロ・マイレージ・レーシング/フレイトライナー)、20点差で前人未到6冠王者のヨッヘン・ハーン(チーム・ハーン・レーシング/イヴェコ)が続く展開となっていた。