「新しいレースカーがカバーをめくるのはいつだってスリリングな瞬間だが、このモーターランド・アラゴンでのロメオ・フェラーリによるジュリアETCRのお披露目は、非常に特別な時間になった。なぜなら、この革新的なETCRのプロジェクトと、ツーリングカーでの成功と輝かしい歴史を誇る世界的なブランド、アルファロメオの名前が融合する世紀の瞬間になったからね」とご満悦のロッティ。
「これまでは図面とレンダリングでしか見ていなかったが、このパドックに置かれて“フレッシュ”な状況を肉眼で見たモデルは、本当に震えるほどゴージャスで美しいね」
「走る姿を見るのが待ちきれない気分だし、ロメオ・フェラーリのスタッフが有する専門知識により、このジュリアETCRには最初から競争力があると確信しているよ」
同時にアラゴンでは『PURE ETCR』で使用される“競馬スタイル”のスターティングゲートも初公開され、ヒュンダイ系のマシンやドライバーたちにより、レーススタートを模したデモンストレーションも実施された。
今回がワールドプレミアとなるこの巨大な構造体は、シリーズラウンチの際にもアナウンスされていたレーストラックの幅全体に広がるゲートで、従来のスターティングシグナルの代わりに使用される。
ドライバーは各イベントの開始時にランダムに“バトルグループ”に振り分けられ、ノックアウト形式で互いに対峙し、このゲートが開く瞬間の反応速度やマシンの加速性能も勝敗を左右する要素となる。
シミュレーションでは、2019年WTCR王者ノルベルト・ミケリスが『ヒュンダイ・ヴェロスターN ETCR』のステアリングを握り、その両脇をガブリエル・タルキーニとルカ・エングストラーのヒュンダイi30 N TCRが固め、内燃機関を搭載する現行TCR規定ツーリングカーに対し、電動モデルを象徴する圧倒的加速力が披露された。
そのドライブを終えたミケリスも「ファンが見て、大いに楽しんでくれるものだと思う」と、新たな施策に手応えを感じていた。
「こんな小さな隙間だけのゲートにマシンを並べ、3ワイドでスタートするなんて本当にクールだったよ。シリーズが開幕して本物のバトルが始まれば、それは信じられないほどのアクションになりそうだ。このスタートの光景を見てワクワクしたし、マシンのトラクションと瞬発力にも驚かされたね」
シリーズは11月27~28日にイタリア・バレルンガで引き続き公式テストを実施する計画で、12月にも『クプラ e-Racer』や『アルファロメオ・ジュリアETCR』をトラックデビューさせる機会を設ける予定だ。


