WTCRへのステップアップで2トップを組むことがアナウンスされているアンドレアス&ジェシカのバックマン兄妹に続き、ターゲット・コンペティションはTCRイタリアやヨーロッパ・シリーズを経験してきたベテランのスポット起用も決めた。
「私はこのTCRカテゴリーでの戦いを心底、気に入っているし、フルタイムでの参戦を熱望してきた。ターゲットのようなプロのチームで、高い競争力を誇るヒュンダイのクルマをドライブできる機会は、モチベーションを限りなく高めてくれる環境だ。これ以上のことなんて望めないほどだね」と、新プログラム始動の喜びを語ったバルダン。
「加えて、ふたつのイベントでWTCRに参戦する機会も得られるなんて、本当に夢が叶ったような気分だ。私はこれを何年も待っていたし、非常に難しい挑戦だとは思うが、決して見逃せないユニークな体験になるだろう」
このイタリア出身のベテランドライバーは、WTCRでエラントラN TCRをドライブし、TCRイタリアではヒュンダイi30 N TCRのステアリングを握る予定だが、国内戦のチームメイトには2020年のTCRドイツでTeam Engstler(チーム・エングストラー)から参戦し、9回の表彰台と4勝を挙げてタイトルを獲得したアンティ・ブリの起用も決まっている。
また、WTCRに新型アウディRS3 LMSで挑むコムトゥユー・レーシングは、並行プログラムのTCRヨーロッパでもトム・コロネルとドゥサン・ボルコビッチの実力派コンビに初代アウディRS3を託すことを発表済みだったが、その3台目となる最後のドライバーに、チームオーナーのジャン-ミシェル・ベアトの子息であるニコラス・ベアトを起用するとアナウンス。
19歳のベアトは昨季も同チームでアウディのステアリングを握り、WTCRへのスポット参戦も果たしながら、優勝と2度の表彰台を獲得してルーキートロフィーとTCRベネルクスのタイトルを獲得。今季は「昨年のランキング総合3位を上回る戦績を狙う」と意気込んでいる。