レースではさらに琢磨らしいレースを見せた。スタート直後に19番手まで上がり猛然とプッシュ。ブラックタイヤで走りながら、前方のマシンがレッドタイヤからブラックに変えるためにピットインする隙を見計らって、どんどんと順位を上げた。

 イエローコーションもないのに12周でトップ10内に入り、2ピットを見越して燃費とタイヤをセーブしながらの追走だった。

 このレースのイエローコーションが思惑より少し早く出てしまったことが、唯一の計算外だった。あろうことかチームメイトのデイビット・マルーカスがターン3でウォールにヒット。その修復に予想以上にイエローが長かったのが幸いした。

 25周から32周の間にイエローが出て、琢磨はその隙にピットに入り、20番手付近まで順位を落とすことになるのだが、燃費的には2ストップをウインドウに入れることになんとか成功した。

 この後は変えたレッドタイヤを持たせながらレースを戦うこと集中すれば良い。

2ストップ作戦へ燃費走行を敢行する佐藤琢磨

 この日琢磨の周りにいた1台がRLLのカーナンバー30、クリスチャン・ルンガーだ。昨年までの琢磨のクルマに乗るルーキーとのバトルは、興味を惹かれる。最初のスティントは琢磨が前で、最後のスティントはルンガーが前だった。

 さらに残り10周を切ったところでペースの良いチップ・ガナッシのマーカス・エリクソンが琢磨をパス。一時11番手に落ちるも、その後残り3周で琢磨はルンガーを攻略しターン10でオーバーテイク。10番手を奪い返した。

 100周のレースは最後の最後まで気が抜けなかったが、ベテランらしい琢磨の走りは健在だった。

「今日はスタートからかなり攻めていきました。クルマの方向性は合っていたし、22番手から10位に上がれて今日のビッゲスト・ムーバー(最もポジションを上げたドライバー)になれたのはうれしいですね」

「このチームを誇りに思いたいです。200戦なんてインディカーに来た頃は思いもよらなかったし、ここまで応援してもらえて乗り続けることができて感謝してます。大変光栄なことだと思います。この調子で今シーズン、次のテキサスも頑張りたいと思います」と琢磨は語ってくれた。

エンジニアのドン・ブリッカーと健闘を称えあう佐藤琢磨
エンジニアのドン・ブリッカーと健闘を称えあう佐藤琢磨

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