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海外レース他 ニュース

投稿日: 2022.09.14 01:18

佐藤万璃音 FIA F2第12ラウンド ザントフォールト レースレポート

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海外レース他 | 佐藤万璃音 FIA F2第12ラウンド ザントフォールト レースレポート

佐藤万璃音プレスリリース
2022年9月8日

FIA-F2第12戦ザントフォールト。切れ味鋭い走りで上位を狙う万璃音に、タイヤ脱落の不運が!

各位

 2022年FIA-F2選手権第12戦が、9月2~4日にオランダ、ザントフォールト・サーキットで開催されました。佐藤万璃音にとっては2018年のFIA-F3時代にベストリザルトを残した相性の良いサーキットです。しかし実際には当時と比べ、3か所のコーナーが大幅に改修されており、まったく別のキャラクターのサーキットへと変貌を遂げています。

 フリー走行が始まると、やはり昨年F3でこのサーキットを走った経験があるドライバーたちが上位を占め、セッション終盤までその構図は変わりませんでした。佐藤万璃音もコースイン直後から良いペースで周回を重ねましたが、以前走ったサーキットとはまるで異なった印象を受けたようです。

 午後の予選は現地時間15時スタート。気温25℃、路面温度37℃というコンディションの中、30分間の公式予選がスタートしました。今回の予選はセッション中に2度の赤旗が出る荒れた状況となりました。

 佐藤万璃音は走り出し早々からマシンのバランスには好感触を得ていましたが、今回装着したソフトタイヤのグリップを生かしきれず、最終的な結果は予選15番手、1分21秒923に留まりました。

 9月3日土曜日に行なわれたスプリントレース(決勝レース1)は、現地時間17時、気温27℃、路面温度37℃というドライコンディションの中でスタートが切られました。このザントフォールト・サーキットにとっては初のFIA-F2レースです。

 29周で争われる決勝レースは、タイヤ交換義務がないため、各車ともスタート直後の攻防を終え一旦順位が落ち着くと、タイヤマネージメントに集中したようなレース展開となり、あまり大きな動きのないレース展開となりました。

 しかしラスト4周でコースアウトしたマシンの排除のためセーフティカーが出され、このセーフティカーが最終ラップ直前で解除され、1周のスプリントレースが展開されることとなったのです。

 スタートを決めた佐藤万璃音は、1周目はポジションキープで戻ってきましたが、第7コーナーと第11コーナーで他のマシンに当てられてコース外に押し出され、17位へとポジションダウン。その後、再び追い上げ16位へと戻しましたが、最後にセーフティカーあけの1周レースで接触覚悟で突っ込んでくるマシンを避け、17位でチェッカーを受ける結果となりました。

 9月4日日曜日のフューチャーレースは、佐藤万璃音にとって勝負を賭けたレースでした。予選15番手グリッドからのスタートでしたが、上位陣と同様にスタートではソフトタイヤをセレクトし、誰よりも引っ張りながらポジションをアップ。13周目には6番手まで浮上し、14周目には5番手、そして4番手までポジションをアップして17周目にピットイン。素早いタイヤ交換でピットアウトをしたのですが、その直後に左フロントタイヤのロックナットが外れてコースアウト。クラッシュバリアに突っ込んだマシンの左フロントブレーキの熱で衝撃吸収材が発火し、炎上しはじめたのですが冷静にオフィシャルから消火器を受け取り、自ら消火し、レースを終えました。

■佐藤万璃音のコメント
「今週末は、ツキが無かったですね。でも優勝争いをしていてタイヤが外れることを考えれば、まだ運を使い果たしてないと考えたほうが良いのかも知れません。

 このサーキットはF3で良い結果を残しているし、得意だと思っていたのですが、コースも改修されていたせいか、実際にF2マシンで走りだしたところ、全然違うサーキットのようでした(笑)。フリー走行では昨年、このサーキットをF3で走ったドライバーが速かったのも理解できる気がします。

 予選はマシンのバランスは悪くなかったのですが、新しいソフトタイヤのグリップの一番おいしいところを使い切れていなかったのかと思います。

 決勝レース1は、スタートは良かったのですが、前方の混乱に巻き込まれ、7コーナーと11コーナーで後続のマシンに当てられて、ラインを外れたらグリップがまるでなくて順位を落としてしまいました。ブレーキングで攻め込んでいったら、1周目に2回くらい右フロントタイヤにフラットスポットを作ってしまい、レース全般で右フロントがロックしやすい状況となってしまいました。

 ブレーキが難しくなってしまいましたが、なんとか攻防し続けていたのですが、最後にセーフティカーが出て、レース再開になった途端、後方から当たってもいい覚悟で突っ込んでくるマシンがいたので、さすがにクラッシュしていまのバランスのいいマシンを壊してしまうより避けたほうが良いと思ってパスさせました。

 実際、今回のマシンのバランスはとても良かったので、戦略的に動けるレース2のほうが成績的には前に行けると思ったのです。

 日曜日のレース2は、自分にとってまさかの結末となってしまいました。ソフトでスタートしたのですが、かなりペースも良く、前がいなければもっと速く走れたのですが、それでもできるだけ頑張って前へ前へとポジションをあげ、最後の最後まで引っ張って、ピットストップも問題なし!と思った直後にクラッシュしました。タイヤが外れたのはメカニックのミスではなく、タイヤ交換に使うガンが、今回からFIA指定のガンに変更されたので、それが原因かも知れないと今、FIAが調査中です。でも終わったことを気にしても仕方ないです。次のレースは自分にとってホームGPともいえるイタリアなので、とても楽しみにしています。マシンのバランスもどんどん良くなっていますし、次こそは結果を残したいと思いますので、皆さん応援よろしくお願いします」


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