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 続いて地元出身フランス代表のテディ・クレーレ(プジョー308 TCR)が先行したFP2でも、最初のセッション同様に4輪脱輪判定で多くのドライバーがベストタイムを抹消される展開に。しかし午前でレースコントロールのリアルタイム判定を学んでいた強豪チームがその状況を逆手に取り、セッション序盤は抹消に次ぐ抹消で本来のベストタイムを“マスク”するかたちに。

 結果、終盤にはマグナス、ヤング、コロネルとFP1同様のメンバーがトップ3を固め、土曜夕暮れ時の計時予選でもベルギー代表の23歳がポールポジションを奪取。フロントロウ2番手にコロネルが並び、ヤングは2列目3番手のグリッド順となった。

 明けた日曜正午前にスタートした予選レースでは、複数台の車両にトラブルが発生し、ブラジル代表のレイスはフォーメーションラップとスタートグリッドの2回ともマシンが応答せず。最終的にDNFに追いやられたほか、ヤングのシビックを追走していたコムトゥユー・レーシングオペレーションのバックマンも、アウディに問題が発生してピットへ。そのままレースを終えることに。この結果、脅かす存在の消えたマグナスが勝利し、2位コロネルとともに午後のメインレースに向け最前列スタートを確保した。

 すると現地時間午後14時30分開始のファイナルでは、スタートから首位を維持したポールシッターが、1周をまたずにドライブシャフトの問題によりホームストレートのサインガード前で失速。それを横目で見たコロネルは、リードを引き継ぎながらも「クルマのケアに100%の神経を注ぐ」ドライブを強いられる。

 しかし追走集団を形成したクレーレ、モンテネグロ、カエハス、そしてヤングのパックも、入れ替わり立ち代わりでサイド・バイ・サイドのポジション争いを繰り広げる渦中で、ヤングには接触による5秒加算ペナルティなどが課せられ、コロネルの逃げを容認する結果に。

 これでオランダ代表のベテランが初回の5位を上回る金メダルを獲得し、スペイン代表カエハスが銀を奪い、トラック上ではコロネルに迫る2番手フィニッシュながら5秒加算で後退したヤングが3位の銅メダルとなった。

 大会を終えプロモーターのSROモータースポーツ・グループは、次回大会を2024年10月のスペイン・バレンシアで実施することをアナウンス。今後の『FIAモータースポーツ・ゲームス』は隔年開催になることも同時に発表されている。

30分ヒートのファイナルで、ポールシッターのアウディはスタートからちょうど1周後に力尽きる
アルゼンチンの人気シリーズTC2000(旧スーパーTC2000)で活躍を演じる17歳のイグナシオ・モンテネグロ(Cobra Racing/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)は惜しくも4位に
初開催ヴァレルンガ大会では5位に終わっていたトム・コロネル(アウディRS3 LMS 2)が、世界一の称号を手にした

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