2023年シーズンのエントリーだが、まず3チームがエントリー名を変更している。2022年まで参戦したチャロウズ・レーシング・システムのエントリーをドイツの『PHMレーシング』が引き継いでエントリー。ただし、2023年シーズンにおいてはチャロウズがメンテナンスを担当するため、エントリー名は『PHMレーシング・バイ・チャロウズ』と、チャロウズの名が残った。

 また、イギリスの名門カーリンはロダン・カーズによる買収で『ロダン・カーリン』に。同じくイギリスのハイテックGPは映像・音響機器メーカーのパルスエイト社のスポンサードにより、エントリー名称を『ハイテック・パルスエイト』へと変更。さらに、ビルトゥジ・レーシングは老舗時計ブランド『インビクタ』との提携により、『インビクタ・ビルトゥジ・レーシング』へと名称を変更している。

 22名のドライバーのうち9名がFIA F2ルーキーイヤーを迎える。9名全員がFIA F3経験者だ。なかでも注目は2022年のFIA F3王者のビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/アルピーヌ育成)、そしてシャルル・ルクレールの弟で、今季岩佐歩夢のチームメイトとなるアーサー・ルクレール(ダムス/フェラーリ育成)だろう。2月14日〜16日にバーレーンで開催されたプレシーズンテストにおいてもチームメイトと遜色ない走りを見せていただけに、参戦初年度からタイトル争いを繰り広げるかもしれない。

2022年FIA F3王者となったアルピーヌ育成のビクトール・マルタンス(ARTグランプリ)
2022年FIA F3王者となったアルピーヌ育成のビクトール・マルタンス(ARTグランプリ)
FIA F2ルーキーながらプレシーズンテスト初日3番手に食い込んだアーサー・ルクレール(ダムス)
FIA F2ルーキーながらプレシーズンテスト初日3番手に食い込んだアーサー・ルクレール(ダムス)

 そして、そんな新人とも対峙する岩佐歩夢の走りにも大いに注目したい。計算上、F1参戦に必要なスーパーライセンス獲得に向け、『過去3年間でスーパーライセンスポイントを合計40点以上取得』という条件をクリアするべく、2023年の岩佐はFIA F2でシリーズランキング5位(SP:20点)以上に入らなければいけない(現在の持ち点:22点)。

 ただ、岩佐の目標はシャルル・ルクレールやジョージ・ラッセル、ニック・デ・フリースらがそうであったように、『FIA F2タイトルを獲ってF1昇格』に違いない。アーサー・ルクレール加入が、ダムス、そして岩佐にどのような刺激と影響を与えることになるかは、2023年シーズンを観戦する上で大きなポイントとなるだろう。

 2023年FIA F2開幕戦は3月3〜5日に、F1バーレーンGPのサポートイベントとしてバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催される。F1を目指し、F1直下で繰り広げられる若手ドライバーたちの未来を賭けた戦いからは、今年も目が離せない。

2022年FIA F2第9戦ル・キャステレ レース2のスタート
2022年FIA F2第9戦ル・キャステレ レース2のスタート

■2023年FIA F2エントリーリスト

Car.No Rookie Driver Team Program
1 デニス・ハウガー MPモータースポーツ レッドブル育成
2 ユアン・ダルバラ MPモータースポーツ –
3 ○ ゼイン・マロニー ロダン・カーリン レッドブル育成
4 エンツォ・フィッティパルディ ロダン・カーリン レッドブル育成
5 テオ・プルシェール ARTグランプリ ザウバー育成
6 ○ ビクトール・マルタンス ARTグランプリ アルピーヌ育成
7 フレデリック・ベスティ プレマ・レーシング メルセデス育成
8 ○ オリバー・ベアマン プレマ・レーシング フェラーリ育成
9 ○ ジャック・クロフォード ハイテック・パルスエイト レッドブル育成
10 ○ アイザック・ハジャル ハイテック・パルスエイト レッドブル育成
11 岩佐歩夢 ダムス レッドブル&ホンダ育成
12 ○ アーサー・ルクレール ダムス フェラーリ育成
14 ジャック・ドゥーハン インビクタ・ビルトゥジ・レーシング アルピーヌ育成
15 アムーリ・コルデール インビクタ・ビルトゥジ・レーシング –
16 ロイ・ニッサニー PHMレーシング・バイ・チャロウズ ウイリアムズ育成
17 ○ ブラッド・ベナビデス PHMレーシング・バイ・チャロウズ –
20 ○ ロマン・スタネ トライデント –
21 クレモン・ノバラック トライデント –
22 リチャード・フェルシュフォー ファン・アメルスフォールト・レーシング –
23 ファン・マヌエル・コレア ファン・アメルスフォールト・レーシング –
24 ○ クッシュ・マイニ カンポス・レーシング –
25 ラルフ・ボシュング カンポス・レーシング –

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