ライアン・ブリスコーが今季2度目のポールポジション
武藤英紀は12番グリッド

2009年7月4日(土)
予選
会場:ワトキンス・グレン・インターナショナル(全長3.4マイル)
天候:晴れ
気温:20〜21℃

ニューヨーク州西部の山間部にあるワトキンス・グレン・インターナショナルは長い歴史を持つ常設サーキットで、全長3.4マイルにいくつものハイスピードコーナーを備えるチャレンジングなコースだ。2009年のIRLインディカー・シリーズは、カンザスでの第3戦から6戦連続でオーバルレースを開催してきたが、今週末の第9戦は今シーズン3戦目のロードレースで、その予選ではライアン・ブリスコー(Team Penske)がポールポジションを獲得した。彼にとって今季2度目、そして、ワトキンス・グレンでの2年連続のポールポジションである。

3段階のステージで構成される予選に21人のドライバーたちが出場し、プライマリーとオプショナル、2種類のタイヤを駆使してタイムを競い合った。最終ステージは勝ち上がった6人のドライバーたちによって争われたが、その最終ステージが始まって間もなく、最終コーナーでダリオ・フランキッティ(Target Chip Ganassi Racing)が激しくクラッシュ。この直前に1分28秒5970というすばらしいタイムをマークしていたのがブリスコーで、予選2番手のジャスティン・ウィルソン(Dale Coyne Racing)に0.7136秒もの差をつけてのポールポジション獲得となった。

ウィルソンは開幕戦セント・ピーターズバーグで予選、決勝ともに2位、第2戦ロングビーチで予選5番手とロードコースで目覚しい走りを見せており、今回の予選でも2番手を獲得した。予選3番手はスコット・ディクソン(Target Chip Ganassi Racing)のものとなった。彼は予選中断の時点では1周のアタックも終えていなかったが、予選再開と同時にコースインして一度きりのアタックを行い、見事3番手に食い込んだ。

武藤英紀(Andretti Green Racing)のスターティング・グリッドは12番手に決まった。予選第1ステージの終了間際、チームメートのダニカ・パトリック(Andretti Green Racing)が好タイムをマークして武藤のポジションは6番手から7番手へとダウン、第2ステージへの進出を阻まれた。その結果、武藤の予選順位は13番手となったが、予選終了後の車検で違反が発見されたグラハム・レイホール(Newman/Haas/Lanigan Racing)は5番手から10グリッド降格となり、武藤は13番手から12番手へと浮上した。

コメント

ライアン・ブリスコー(ポールポジション)
「最終ステージが始まってすぐにいいタイムを出せたのは、第2ステージで使ったオプショナルタイヤの温度が下がりきってしまう前にアタックできたからだった。我々のマシンはハンドリングがよく、走っていて楽しい予選だった。明日のレースは長いので、フルコースコーションが出されることもあるだろうし、それによって大量のリードが帳消しになることだって起こりえる。まずはスタート時点でトップを守る。それが私に与えられた最初の任務だ」

ジャスティン・ウィルソン(2番手)
「予選の最終ステージがアクシデントのために短くなってしまった。ブリスコーは速かったが、我々にもポールポジション獲得のチャンスはあったと思う。どのチームも第2ステージまででオプショナルタイヤを2セットとも投入していたが、我々には1セットの新品が残されていた。あのタイヤでアタックができなかったのはとても残念だ。しかし、予選2番手なので明日のレースはフロントローからスタートできる。そして、我々にはオプショナルタイヤが2セット残されているので、両方をレースに投入することも可能。これは大きなアドバンテージになるかもしれない」

スコット・ディクソン(3番手)
「今日はアップダウンの激しい一日だった。1つのコーナーのフィーリングをよくすると、ほかが悪くなっていたためだった。しかし、予選の最終ステージまでにマシンをいいものに仕上げることができた。アクシデントで予選が中断され、グリーンフラッグ後には誰もが1周しかアタックできない状況となったが、我々はそこでタイムを向上させて3番手に食い込むことができた。今回のファイアストン・ファスト6(予選1番手〜6番手)には、若いドライバーの進出もあり、インディカー・シリーズの競争がまた激しさを増したと感じた」

武藤英紀(12番手)
「我々のチームのロードコース用セッティングはよくなってきていて、プラクティスと予選を使って自分の望むマシンを作り上げていくことができました。Team Penskeらとの差も縮まっていると感じています。しかし、まだ自分たちのマシンは本当のトップレベルにまでは達しておらず、第2ステージに上がるところまでになっています。レースではオプショナルタイヤをどれだけ長持ちさせるかが大事でしょうし、今日のように気温が低ければ、アウトラップの重要性も高くなると思います」

ロジャー・グリフィス|HPDレース・チームマネジャー
「今回の予選もタイム差の小さい、激しい戦いとなり、ワトキンス・グレン・インターナショナルはコース全長が長いが、ドライバー同士のタイム差はわずかだった。武藤はチームメートのパトリックによって第2ステージ進出を阻まれ、マイク・コンウェイ(Dreyer & Reinbold Racing)はダン・ウェルドン(Panther Racing)によって最終ステージ出場を断念させられたが、どちらも100分の1秒というわずかな差の出来事。予選の最終ステージでは、フランキッティのアクシデントで、予選時間が大幅に短くされてしまったのは残念だったが、そのような少ない時間の中であっても戦いは極めて激しく、エキサイティングだった」

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