陣川雄大選手、ポール&優勝、そして3戦連続表彰台をゲット!
道見ショーン真也選手も2位入賞&ファステストラップ獲得!
インド、チェンナイのマドラス・モーターパークに於いて7月26〜28日に開催された「MRF F1600選手権シリーズ第3〜5戦」で、日本から参戦した陣川雄大選手(22歳)と、道見ショーン真也選手(20歳)が素晴らしい走りを見せて表彰台を獲得しました。
レースは1イベント3レース制で行なわれ、フリー走行、予選、決勝を通じて使用を許される新品タイヤは4セット。気温が激しく上昇するインドでは、タイヤマネージメント能力も試されることになります。予選のベストタイムが第3戦のグリッドを決め、第4戦は第3戦のレース結果の上位4台がリバース・グリッド、そして第5戦は予選のセカンドタイムがグリッドポジションとなります。
予選でポールポジションを獲得したのは陣川雄大選手(XACAR with G.W.R)。一方、フリー走行でブレーキトラブルのためにクラッシュした道見ショーン真也選手(Plan Z レーシングwith G.W.R)は遅いマシンに引っ掛かりながらも、4周のみのアタックで4番手タイムをマークし、早々に切り上げタイヤ温存の作戦に出ました。開幕戦のウィナー廣田築選手(W.F.P with G.W.R)はオーバーステアに悩み5番手。今回初挑戦の桒村和選手(アルビレックス RT with G.W.R)は、慣れないマシンと初のサーキットに苦しみながらも、次第にタイムをアップし、最終的に13番手スタートとなりました。
第3戦はクラッシュが続出し、2度のセーフティカーが出る荒れたレースとなりましたが、絶妙のスタートを決めた陣川雄大選手が、後方から激しく詰め寄るアシュウィン・サンダー選手を最後まで抑え込んで見事なポール・トゥ・ウインを達成。4位でチェッカーを受けた道見ショーン真也選手はジャンプ・スタートと判断されて15秒のペナルティを課され、8番手に沈みます。その結果、廣田築選手が5番手に繰り上がりました。桒村和選手はオーバースピードからスピン、リタイア。第4戦は最後尾からのスタートとなりました。
日曜日に開催された第4戦はポールからスタートしたフォース・インディアF1育成ドライバーのタルン・レディ選手がトップに立ち、その後方ではスタート直後の混乱をうまく利用して8番手から一気に3番手までポジションをあげた道見ショーン真也選手が2番手のスダシャン・ラオ選手を随所で攻め続けます。そして完全にオーバーテイクし2番手に浮上した3周目の第8コーナーで、なんとラオ選手に後方から当てられ両者コースアウト。後方からそのバトルを見守っていた陣川雄大選手が難なく2番手に浮上し、そのままチェッカー。5番手を走っていた廣田築選手は単独スピンしたものの、7位フィニッシュ。混戦を耐え抜き、着実にポジションをアップした桒村和選手は9位完走を果たしました。
第5戦は、予選のセカンド・ベストタイムによって、ポールポジションがアシュウィン選手。そしてフロントロウが陣川雄大選手というライバル対決。道見ショーン真也選手は5番手、廣田築選手は9番手、桒村和選手は12番手からのスタートとなりました。
レースはアシュウィン選手が好スタートを見せ、第2コーナーでアウトから陣川選手に並ばれるもののひるまず、トップをキープ。5番手からスタートした道見ショーン真也選手は第3コーナーでアウトから1台をパスし、そして第6コーナーで2番手を激しく争う陣川選手とタルン・レディ選手のさらにインに飛び込み、一気に2台をパスして2番手で1周目のコントロールラインを通過します。
レースはその後、アシュウィン選手と道見選手が後続を引き離しつつ、12周に渡ってテール・ツー・ノーズの激しい攻防を展開。道見選手はファステストラップもマークしましたがわずかに届かず、まさに横並びでのチェッカーとなりました。陣川選手が3位に入り、3戦連続の表彰台を獲得。廣田選手は2台を抜いて7位。桒村和選手は再びコンスタントな走りを見せて10位完走を果たしました。
●陣川雄大選手(XACAR with G.W.R)のコメント
「今回のイベント全体を振り返れば、優勝、2位、3位とすべてのレースで表彰台を獲得し、自分としては満足できる結果だったと思います。最後のレースはタイヤが厳しく、道見選手についていけませんでしたが、なんとか3位をキープできました。ライバルのアシュウィン選手も今回のイベントでは優勝を含め、すべて表彰台だったので、次のレースは全部勝つ勢いで頑張りたいと思います」
●道見ショーン真也選手(Plan Z レーシング with G.W.R)のコメント
「FCJに比べるとすべてが柔らかく、パワーもないだけに、逆にタイムを出すのは難しいマシンでした。フリー走行でブレーキトラブルのためにクラッシュしてしまい、試したかったセットアップを試せなかったのが、今回の一番の問題でした。第4戦でそのセットアップを試したところフィーリングが良かったので、第5戦では勝つつもりで頑張りました。結果は2位で終わりましたが、自分の速さには自信を持てたウィークエンドでした」
●廣田築選手(W.F.P with G.W.R)のコメント
「今回のレースでは、新しい構造となった新品タイヤでのオーバーステア傾向が強く、さらにフロントタイヤが前回に比べて内圧があがりすぎてオーバーヒート気味になってしまうので、自分なりにドライビングをアジャストして走りました。予選で前のマシンを抜こうとしてコースアウトしてしまったり、レース中にオーバードライブしてスピンしてしまったり、自分としてはややミスが多かった週末でした。データを見ると、ベストな走りさえできていればトップグループで戦えたはずですので、次戦は再び優勝を狙って頑張りたいと思います」
●桒村和選手(アルビレックス RT with G.W.R)のコメント
「初の海外レースということもあり、正直、最初は緊張して雰囲気に飲まれてしまいました。スーパーFJに比べてタイヤ幅が太いせいか、ステアリングも重く、コーナーリング速度もかなり速いので、体力的な準備が不足していたことを実感させられました。走り始めから最後のレースまでの流れの中では、自分なりに多くのことを吸収し、それをタイムで証明できたと思います。ドライビングテクニックが向上していくのが自分でもわかり、悔しさと嬉しさが入り交じった複雑な気分ですが、本当に充実した週末でした」
●GoldWolfRacing代表 ShiuHengIKaori氏のコメント
「道見ショーン真也選手と、スーパーFJからステップアップしてきた桒村和選手にとっては初のMRFF1600のマシンでしたが、ふたりとも素晴らしい適応力を見せてくれました。レースは陣川雄大選手が全戦表彰台を獲得し、道見選手も2位表彰台とファステストラップをプレゼントしてくれましたので、監督の私としては満足です。桒村選手には、ぜひリベンジに来て頂きたいですし、ウィークエンドを通じてツキがなかった廣田築選手には、再び表彰台を狙って頑張って欲しいと思います」
●MRFF1600シリーズ今後の開催スケジュール
2013年8月24〜25日/MadrasMortorsportsclub(第6戦&7戦&8戦)
2013年9月14〜15日/BuddhInternationalCircuit(第9戦&10戦&11戦)
