10月13日に発売される予定のXbox 360用レーシングシミュレーター、『Forza Motorsport 4』。発売に先駆け、開発したTurn10 スタジオの谷口潤シニアゲームデザイナーが、その魅力を教えてくれた。

　数あるレーシングゲームの中でも、リアルな挙動と精細なグラフィック、カスタムの自由度などで人気を博す『Forza Motorsport』シリーズの最新作『Forza Motorsport 4』。今回の新作は、Xbox 360シリーズの新たな機構である“Kinect"に対応するなど、より高精細になった画面や車種の豊富さだけでなく、「より革新的な（谷口氏）」レーシングシミュレーターとして完成した。

　この『Forza Motorsport 4』は、「クルマを愛するすべての人に」というコンセプトのもと開発が進められてきたもので、ただクルマを操って楽しむだけではなく、手に入れたクルマについてよりさまざまな角度から眺めることができたり、チューニングを進めたり、ペイントを施したりと非常に深い楽しみ方ができる。

　まず注目したいのは、“Autovista（オートビスタ）”。手に入れたクルマが車庫に置かれた画面が出てきた。谷口氏が実演しながら説明をしてくれるが、“Kinect"によって、谷口氏が画面に寄ったり、体を傾けたりするだけで、まるで実車の周囲でクルマを見るかのように画面が動いていく。さらに、手をかざしアクションを行うと、エンジンルームの内部やコクピット内まで、非常に精巧に作り込まれた内部を体感することができる。この説明を行った際には、フェラーリ458イタリアを使って説明してくれたが、1車種のみならず複数の車種でこの機能が楽しめるのだから驚きだ。ちなみに、ここまで、谷口氏はコントローラーに一度も触れていない。

　また、今回“Autovista"で楽しみたいのは、英国BBCの人気番組、『TopGear（トップギア）』とのコラボレーションだ。クルマの一部分に手をかざすと、『TopGear』のジェレミー・クラークソンが、独特の毒舌トークで、そのクルマについて説明してくれる。

　マシンの美しさという点では、今回ライティングやクルマへの周囲の風景の映り込みなども一新。“Kinect"との連携で、コントローラーを使用して運転するときも、ヘッドトラッキング機能により首を傾けサイドミラーを見ることができたりする。最も簡単な操作方法としては、両手を前に出し、ステアリングを回すモーションだけで走ることができる。

　興味深いのは、コミュニティ機能が充実しているところ。『カークラブ』機能により、ドライビングだけでなくチューニング、ペイントなどさまざまな目的でソーシャルコミュニケーションを実現。クルマの共有などもできたり、タイムの競い合いなどもできるため、さまざまな楽しみ方ができる。

　操作面でも、“Kinect"を使って音声によるコントロールができるほか、ワイヤレス スピード ホイールとよばれるコントローラーを使い、小さなスペースでもステアリングコントロールができる。どんな角度でもセンサリングするため、リラックスしてドライブすることが可能だ。

　前作、前々作から大好評のチューニングや、カスタマイズも、パワーアップして継続搭載。『TopGear』とのコラボレーションでは、番組中に行われるサッカーゲームなどもプレイ可能だという。

　もちろん、モータースポーツファンにとっては最も気になるところは走り、そしてどんなレーシングカーが実現されているか、そしてコースはどうだろうか？　というところだろう。これについて谷口氏は、「コースについてはGPSで計測していますが、それでもまだ分からない路面のギャップなど、アメリカン・ル・マン・シリーズ（ALMS）に参戦するドライバーに助言をもらい再現しています」と語る。実際、登場マシンの中には、ALMSで活躍するアキュラや、BMWなどレーシングカーも多数登場する。

　国内の実在サーキットも、筑波サーキット、ツインリンクもてぎ、鈴鹿サーキットと収録。モータースポーツファンにとっても、クルマを愛する人にとって『Forza Motorsport 4』はぜひともチェックしたいタイトルになりそうだ。

Forza Motorsport® 4
発売元：Microsoft® Studios
開発会社：Turn 10® Studios
発売予定日：2011年10月13日（木）
希望小売価格：税込7,140円（税抜6,800円）
CEROレーティング：A（全年齢対象）
ジャンル：レース
メーカージャンル：カーエンターテイメント
http://www.xbox.com/Forza4