予選はジェンソン・バトンが16番手、フェルナンド・アロンソが17番手に終わったマクラーレン・ホンダ。しかし、今回のレースでもベテランのふたりは、それぞれスタートダッシュを決め、バトンは1周目のコントロールラインを10番手で、アロンソは12番手でそれぞれ通過。入賞が狙えるポジションにいた。

 しかし、モンツァはホンダのパワーユニットにとって、もっとも厳しいコース。デプロイメント(回生エネルギーの供給)が十分に供給できないという課題を抱えたままイタリアGPに臨んだマクラーレン・ホンダの2台は徐々に順位を落としていった。

「もともと、スパとモンツァはわれわれのパワーユニットにとって、厳しい週末になることは想像していました。エンジンの出力で10kw、20kw上げても、120kwのデプロイが突然、なくなってしまうことのほうが大きいという事実をあらためて突きつけられました。もちろん、エンジンの出力を上げることは大切ですが、直線でいかにデプロイし続けて、どれだけ最高出力を保っていられるかが重要かということを痛感しました」と、新井康久ホンダF1総責任者はパワーサーキットでの完敗を認めた。

 それでは今後、この課題を克服していくには、どうしたらいいのか。
「120kwをいかに長い時間、使い続けるか。そのための電気をどこから持ってくるかということになります。MGU-Hと電池の合作で制御するんですが、それにはいろんなノウハウが必要となるところで、1年遅れて参戦した我々には厳しい部分でもあります」

 今回のイタリアGPは新井総責任者にとって、「技術的だけでなく、精神的にも厳しいグランプリ」となった。それは、土曜日の会見でなかなか成績が上がらい理由のすべてがホンダにあるかのようなバッシングを、イギリス・メディアから受けたことである。

「私が厳しい言葉を受けるのはいいんですが、誤った情報が発信されることで、多くの人々に誤解を生み、それがホンダ全体、あるいはホンダを応援してくれている人たちの心に傷を与えることは避けたい。とはいえ、パワーユニットとして、ホンダがメルセデスに追いついていないことは事実だし、この世界は結果がすべて。そのためには、ほかのだれかの責任に転嫁してもしょうがないので、自分たちで前に進むしかない。我々はエンジニアなので、技術で証明していくしか方法はない。技術は嘘をつかないし、データも嘘をつかない」

 スパとモンツァという、ホンダにとってもっとも厳しい2戦が終了した。次はシンガポールGP。前を向いて、進むしかない。

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