3日の鈴鹿サーキット50周年ファン感謝デーのイベントで、星野一義と中嶋悟による豪華F1対決が実現した。
ふたりは、鈴鹿でF1が開催される10年前の1977年から1986年にかけて、当時国内最高峰のF2を舞台に激しい戦いを繰り広げたが、中嶋は87年に日本人初のフルタイムドライバーとしてF1に参戦、一方の星野は“日本一速い男”として国内に残ったため、その後の対決が実現することはなかった。
そんなふたりがこの日、開場50周年を迎えた鈴鹿サーキットで、1986年のF2最終戦、JAF鈴鹿GPレース以来となる26年ぶりの対決をF1マシンで繰り広げた。
それぞれの息子、星野一樹と中嶋大祐も参加したレース前のトークショーでは、「当時はライバルだから本当に口もきかなかったね。話すのはレース後にお互いの戦いを称える時だけだった」と、ふたりが当時の想い出を語った。また、ふたりの息子も、「レース前になると、家でもピリピリした雰囲気で、とても怖かった(一樹)」。「父の日本での活躍は後から知ったけど、すごいドライバーだったんだと改めて感じた(大祐)」と、それぞれの息子ならではの秘話も明かされた。
注目のレースでは、中嶋が1988年に自身がドライブしていたロータス100T、星野は1986年にナイジェル・マンセルがドライブしたウイリアムズFW11を走らせた。ふたりはメインストレートで2台並んで駆け抜けるなど、本気モードの走りを披露。結果は、不調のエンジンを抱えた星野一義をロータスの中嶋悟が抑えた。
4日もふたりの対決は行われる予定。リベンジに燃える星野一義と迎え撃つ中嶋悟の勝負に再び注目が集まる。