昨年からスーパーGTに参加しているフリースケール・セミコンダクタ・ジャパンとOGT!、そしてaprは19日、都内で『OGT! Racingキックオフ・パーティ』を開催し、今季の参戦体制とカラーリングを公開した。
トヨタの市販車用ハイブリッドシステムを使用し、2012年からスーパーGT300クラスにトヨタ・プリウスGTで参戦しているapr。すでに今季のドライバー体制は1月30日のトヨタ・モータースポーツ体制発表会で明らかにされており、今季も新田守男と嵯峨宏紀がステアリングを握る。
昨年のスーパーGT第2戦富士では悲願の初優勝を飾り、今年で3年目を迎えるプリウスGTだが、そのカラーリングはこれまでのブルーがベースのものから鮮やかにチェンジ。昨年からスーパーGTでさまざまな活動を行っているフリースケール/OGT! のオレンジのカラーリングに彩られることになった。オレンジの部分は、コンピュータの基盤の模様が施され、ルーフにはフリースケールの半導体が描かれる。また、昨年同様パナソニックの文字も躍る。
フリースケールと東京エレクトロンデバイス、丸文、豊通エレクトロニクスなどによるプロジェクト、『One Great Team!=OGT!』は自動車におけるコンピュータテクノロジーのさまざまな実験活動をレースを舞台に展開しており、2013年からスーパーGTに参入。昨年途中からaprをパートナーとし、IWASAKI OGT Racing GT-Rにさまざまなデバイスを搭載し、車両情報の収集などを行っていた。
今季に向けては、aprのプリウスとGT-Rの両方にサポートを行うことも検討したとフリースケール・セミコンダクタ・ジャパンのデイビッド・M.ユーゼ社長は語るが、実験用のデバイスはプロトタイプのものであり、リソースを集中するために今季はプリウスのみをサポートするという。
会場にはaprの金曽裕人監督、そしてドライバーの新田、嵯峨のふたりも姿をみせ、「昨年は表彰台かリタイアかというシーズンになってしまった。今年は絶対にチャンピオンを獲得し、この場の皆さんと喜びたい」と気合充分の様子で意気込みを語った。
この日はプリウスGTは展示されていなかったが、現在プリウスは2014年シーズンに向け「ビッグマイナーチェンジ(金曽監督)」という大規模な改修を受けているという。シャシー、ハイブリッドユニットなどによる100kgもの軽量化や、空力の改良など、その改良箇所は多岐にわたるとのこと。
「絶対に優勝、チャンピオンを」と意気込むフリースケール/OGT!、そしてapr。なお、今季もOGT! では全8戦のうち5戦で大規模なホスピタリティブースを出すなど、積極的にサーキットを活用していくという。