一時は2位を走行し表彰台を期待させたザウバーの小林可夢偉。赤旗中断により4時間に及んだレースで7位入賞を果たしたカナダGPを自身の公式サイトで振り返り、「ウエットのペースは収穫だったが、ドライのペースはもっとよくしないといけない」とコメントした。
縁石に乗せながら走る低速コーナーがあるカナダGPは、モナコGP同様ザウバーにとってはきついサーキットと考えていた可夢偉。昨年もQ1で予選敗退となっていたが、今年も金曜午後にクラッシュを喫してしまった。
「金曜午後のクラッシュは、スーパーソフトを履いて一発タイムを出しにいくところだったので、ちょっと行き過ぎたところがありました。失敗です」と可夢偉。
チームがスペアシャシーでクルマを作り直し、土曜日のプラクティスに走行できた可夢偉だったが、「セットアップも大きく変えたんですけど、やっぱり朝の1時間だけだと時間不足で、クルマのバランスでも煮え切らないところがあって、とにかく今回の予選は自分で頑張るしかないなと思ってました」と予選に挑み13番手を獲得。
「第2セッションは最後のラップで途中までにコンマ2秒は上げていたんですけど、リヤウイングが動かなくなったんです。ただ、まあトラブルがなくても、たぶんポジションがひとつ上がったくらいでしたけどね。とにかく最終シケインもギリギリまで攻めたんですが、とにかく僕としては頑張りました。なんとか最後はタイムも良くなっていい方向にいっ たので、ギリギリもってこれたかなと思います」と語る。
雨の中セーフティカー先導で始まったカナダGP決勝。クラッシュが多発する大荒れのレースの中順位を上げた可夢偉は、「決勝レースは雨だったので、とにかく気をつけて、ポイント獲得よりも完走を意識して落ち着いてレースをしたいと思ってました。セーフティカースタートの後、レースが始まった時はホントに前が見えなくて、どこでどうやってルノーやウイリアムズを抜いたのかは覚えてないです。ただ、ウエットのペースは良かったですね」とコメント。
赤旗中断後、2番手から再スタートした可夢偉は、雨のままなら表彰台も狙えたと悔しむも、ウエットでの走行に収穫を得たようだ。
「赤旗の間は、お客さんも待っているし、レースをするならするで早く決めてくれないかなと思ってました。それでレースが再開して、インターミディエイトに履き替えてからのペースも問題なかった。もし路面があのままウエットだったら、表彰台は狙えたと思います」
「ただ、それからどんどん路面が乾いていってドライタイヤに履き替えてからペースがなかった。とにかく路面が冷えていて、タイヤがなかなか温まらなくて、僕たちには一番つらい状況なんです。路面温度が高い時にはタイヤにやさしいんですけどね。その分普段はタ イヤに厳しいと言われているメルセデスとかにとってはタイヤがすぐに温まっていい条件になったんだと思います。それにドライなのは走行ラインだけなので、 バックマーカーを抜くのも結構大変でした」
「13番グリッドからスタートして7位フィニッシュは本当は悪くはないとは思うんですが、やっぱり再スタート時に 2番手だったので残念ですね。ウエットのペースは収穫だったので、ドライのペースをもっとよくしないといけませんね」と今後の課題も感じたレースだったようだ。
(コメントは小林可夢偉公式サイト内「KAMUI'S REPORT」より引用)
